山域捕獲ネコ一時飼養施設
『ねこ待合所(通称:ねこまち)』稼動開始

〜人とペットと野生動物の共生する島をめざして〜



※ねこ待合所は、(財)自然保護助成基金を受けて、小笠原自然文化研究所が設置しました。


始まりは・・・

2005年春、母島南崎の海鳥繁殖地がネコによって消滅寸前であることがわかりました。父島東平で は地上で子育てをするアカガシラカラスバトの繁殖地で、たくさんのネコが見つかりました。
かつて人間が手放し、山の中での生活を余儀なくされたネコたちは、その運動能力の高さから、いつ しか野生動物の生存を脅かす存在になってしまったのです。
父島、母島の有志と関係行政機関が協働し、繁殖地のネコ緊急捕獲がはじまりました。



鳥もネコも救う新しい仕組み・・・  (社)東京都獣医師会の協力

 捕まえたネコたちは、東京都獣医師会に所属する獣医さんが無償で引き取り、治療や人に慣れる訓 練をしたあと、里親さんをみつけ渡してくれています。なかには病院で過ごすネコもいます。
小笠原の山中から東京に引っ越したネコは、すでに100頭を越えました。ネコにとって山の中での生 活は過酷です。小笠原を離れても、都内でペットとして幸せに暮らしています。



東京への搬送・・・ 小笠原海運株式会社の協力

 小笠原から都内への搬送は、小笠原海運株式会社が無償で協力してくれています。



成果はあがっているの・・・

ネコ進入抑制柵をつくり、ネコの捕獲を続けた結果、母島南崎では2007年からオナガミズナギドリの 繁殖を確認し、徐々に繁殖地が復活してきています。
父島東平では、毎年アカガシラカラスバトのヒナの誕生が確認され、この5年間に17羽が営巣できて います。



捕獲範囲拡大・・・《山のネコ ゼロ 作戦》

繁殖地周辺で繁殖期にのみネコの捕獲を行っていても、それは終わりのない戦いでした。山域全体
からネコを排除しなければ問題は解決されません。2008年アカガシラカラスバト国際ワークショップで
も飼い主のいないネコを島からなくすことが最優先の行動計画に選ばれました。
そのためには、捕獲されたネコの収容施設が必要でした。こうして一時飼養施設が、民間助成金を受
けて出来あがりました。捕獲範囲を父島、母島山域全体に拡大し、山のネコ『ゼロ』を目指します。



『ねこ待合所(ねこまち)』の役割

 ミッションは、山で捕獲されたネコたちを安全に、そしてできるだけ元気な状態で東京の動物病院に届けることです。
 施設では、ネコをおがさわら丸に乗せるまでのあいだ約7〜10日間、朝夕の餌やりや寄生虫薬の投与等の健康管理を 行います。この間に、飼い猫でないことの確認を行い、獣医師会の先生が受け入れ先の動物病院を探してくれています。


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