IBO飼育舎2号 飼育を開始!!!

いよいよ、完成した新施設、IBO飼育舎2号で繁殖ペアの飼育がはじまりました。最初からとてもいい雰囲気で、新しい飼育環境も気に入ってくれた様子です。新しい場所で繁殖してほしいものです。


いよいよ、完成した新施設、IBO飼育舎2号で繁殖ペアの飼育がはじまりました。最初からとてもいい雰囲気で、新しい飼育環境も気に入ってくれた様子です。新しい場所で繁殖してほしいものです。

(公財)JAC環境動物保護財団の助成事業としてとりくんだ、新たなIBOオガヒワ飼育舎づくりの第2弾。今後のオガヒワ飼育に、トレーラーハウスが活用できるのでは?という思いつきから、トレーラーハウスディベロップメント株式会社に全面協力を頂き、特注完成した飼育舎3号が配備されました!! もとのロゴにデザインを追加して!?オガヒワ仕様になりました。海上搬送、島内搬送、電源引き込み等に多くみなさまにご協力頂きました!! ありがとうございました。製作自体が試行そのものでしたが、これからいよいよ動物飼育場としての試行にはいります。
SpeciaLThanks(公財)JAC環境動物保護財団、トレーラーハウスディベロップメント株式会社、小笠原海運(株)、株式会社ときわ

(公財)JAC環境動物保護財団の助成事業としてとりくんだ、新たなIBOオガヒワ飼育舎づくり。島の職人の技と知恵を借りながら、これまでの知見経験をつぎ込んだ飼育舎2号が完成しました。無事に目標どおり、2026年の春繁殖期に間に合いました。あとは、オガヒワの繁殖ペアを迎え入れる最後の準備(内装)にかかります。
SpeciaLThanks(公財)JAC環境動物保護財団、浅谷健生、ガッツクリエイティブサービス

(公財)JAC環境動物保護財団の助成事業としてとりくむ、新たなIBOオガヒワ飼育舎づくり。島の職人の技と知恵を借りながら、2026年の春繁殖期を目指して、これまでの知見経験をつぎ込んだ飼育舎2号の建設がはじまりました!!
SpeciaLThanks (公財)JAC環境動物保護財団、浅谷健生
「会社内で話合い、出来るだけ早く、お返事します。」と言って頂いたものの、早々にお断りされるだろう、と思っていました。しかし、1週間、2週間と時がすぎ、そもそも忘れられてしまったのかもしれない、と考え始めた頃に、連絡がありました。1ヶ月半後のことでした。「社内で話し合っているから、もう少し待ってほしい。もう少し話を聞かせてほしい」との電話でした。嬉しいよりも驚きと、感謝が沸き上がりました。そこで、お答えするとともに、その後考えていた、「もし、父島で成功すれば、翌日母島に成功実績のある施設を船で運ぶことだって可能」、「移動できるため将来放鳥地や屋外訓練施設に連結出来る可能性もある」という事業上の大きな拡張性を伝え、さらに「小笠原に留まらず自然環境分野でも活用される可能性がある。」とも加えました。最後の話は、身の丈をこえた一般論で、個人的な想像と断っての私見でした。しかし、環境保全の最前線の多くが保全拠点のない、離島や山奥にあるケースが多いことを考えると、コンパクトトレーラーは、現場の緊急時や必要な展開で、飼育舎、病院、作業場、実験室などを実現可能にする救世主と映ったのです。なんと、その後、「一緒にやりましょう。」とのお返事を頂き、本邦初のコンパクトトレーラー鳥飼育舎づくりがトレーラーハウスディベロップ株式会社とのタッグで始動したのです。
その後、IBOがオリジナル特注させて頂いたプロトタイプは「アンドコンパクト」として正式にラインナップされました
https://www.trailer-house.co.jp/product/

9月末、東京日本橋のトレーラーハウス会社にお邪魔しました。試作品に強く惹かれたその理由をお伝えしました。「絶滅危惧種の飼育に使ってみたい、施設や土地の確保に高いハードルがある島嶼での使用に強い可能性を感じる等々・・・・」。会社からは、興味関心への感謝の言葉がありましたが、同時に、「まだ、カタログさえない販売前の試作車であること、大きな内部改装が必要そうで、経費が嵩むだろうこと」などの説明がありました。突然、一目惚れして告白に行ったようなものです。そして、発売さえしていない試作品に改造を加えて、オリジナルな特注品をつくって欲しいと言っている・・・つまり、「君に一目惚れしました。だけど、こうしたらもっと君は素晴らしくなるよ!」って熱烈に語っていたわけです。挙げ句、「なんとか大幅に価格を抑えられないでしょうか?」とまで言っていたのです。急に我に返って冷汗が出てきました。ビルから出て交差点に出ると、すっかり血の気がひいてしまいました。熱心に聞いて頂きましたが、会社もとても戸惑ったことでしょう。

IBOで民間助成金を得てスタートした新飼育舎づくり2棟のうちの2つ目は、次ぎにつながる試験的な物をつくりたい、と考えていました。単管パイプハウスとコンテナの組み合わせをスタートするも諸問題で断念。それでもイメージの暗中模索を続けました。9月には内地でコンテナハウス展示を見たり、農業ハウスを見たり、トレーラーハウスの展示場を回りました。最後に訪れた東日本最大級と言う栃木市の展示兼工場は魅力的なトレーラーハウスで一杯でした。素晴らしく可能性を感じたものの、価格的にとても無理(涙)・・と諦めて帰りかけた時に、展示場の隅でとっても小さな一品!?を見つけました。それは、災害対策用に被災地のトイレ及び電源車として試作されたコンパクトトレーラーでした。トイレ4つと充電式バッテリーと空調を備える、時代を見据えた新企画に驚くとともに、我田引水ながらオガヒワの試験的な飼育舎として強く引かれました。ただし、それは、カタログもない販売前の試作車だったのです!?

(公財)JAC環境動物保護財団の2025年度の助成採択が夏に決まり、すぐに、新飼育舎2つの準備にとりかかりました。2021年の域外保全開始時に小笠原支庁が目標にしたのは、年に5ペアによる飼育・繁殖でした。当初の目途では2施設内の隣接するケージで、5ペアはいけるだろう、と踏んだのです。しかし、繁殖期のヒワの特性から、1繁殖期当たりの繁殖試行を行うペアの数は、「複数ペア/1施設の繁殖飼育」想定から、「1ペア/1施設」へと修正が必要になりました。修正後の計算では、支庁の2施設で可能な繁殖数は2ペアなので、もしIBOで、3つの飼育舎を持てれば、父島内に計5つとなり、2021年当初の目標を達成することが出来ます。新飼育舎を2棟つくるのに当たり、1つは計画通り、現状で最良と思える知見を取り入れた実績重視の屋内飼育舎としました。
写真は、2025年春に独自に作成したIBO飼育舎1号

9月末に、岩手県盛岡市で開催された日本野生動物医学会において、「加速する域外保全」という自由集会がありました。呼びかけ者は、国立環境研究所の片山先生、大沼先生で、他にヤンバルクイナの保全に取り組むNPO法人どうぶつたちの病院沖縄の長嶺先生、当研究所と同じくオガヒワ域外保全に取り組む上野動物園の高橋さんらが参加しました。IBOではオガヒワの取り組みに加えて、ハトやコウモリ、海鳥の傷病鳥獣対応の情報整理から、地域に共生型デザインづくりに取り組んでいる事例などをお話しました。
今、世界的に絶滅危惧種保全では、域内・域外が密に連携・連動し、順応的 かつスピーディーに保全をすすめる One Plan Approach https://www.cpsg.org/our-work/our-approach/one-plan-approach という考え方・進め方が、広まっています。この、One Plan Approach を実現するは、「行政・の縦割り」、「官と民」、「中央と地域」などを越境した協働の実現が必要に思います。また、研究者の立場で考えると、各学会や専門分野を超えて集まることも大切です。打ち上げでは、ボーダレスな集まりの継続を誓い、乾杯しました。
9月中旬に札幌で開催された日本鳥学会で、2020年、2025年に開催された行動計画づくりワークショップの参加メンバーが自由集会を開催し、現状や様々な取り組みを報告しました。IBOからも、この春から開始した独自の域外保全の取り組みなどを紹介するとともに、アカガシラカラスバトで実践、実感してきた、生息地保全、域外保全(飼育繁殖)、地域のとりくみが越境し、協働してはじめて、絶滅危惧種を回復させることが出来る、というお話をしました。また、小笠原から失ってしまったかもしれないオガサワラシジミのこともお話しました。さまざまな自然・生物系の学会で、多くの絶滅危惧種の研究が行われています。しかし、現場で絶滅の危機に対峙して、我が事としてこれに取り組んでいる人や、保全の実像を身をもって知る人は決して多くないと感じます。そんな中で、40名近くが参加してくださったことは嬉しいことでもあり、また、過去にアカガシラカラスバトやアホウドリなどの保全で小笠原に関わってきた研究者や、かつての行政官が集ってくれたことも心強いことでした。
日本鳥学会2025 自由集会 オガサワラカワラヒワ絶滅阻止限界点への挑戦
川口大朗(Islands care)、南波興之(日林協)、鈴木 創(i-Bo)&高橋幸裕(上野動)、川上和人(森林総研)