2025年9月

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9月末に、岩手県盛岡市で開催された日本野生動物医学会において、「加速する域外保全」という自由集会がありました。呼びかけ者は、国立環境研究所の片山先生、大沼先生で、他にヤンバルクイナの保全に取り組むNPO法人どうぶつたちの病院沖縄の長嶺先生、当研究所と同じくオガヒワ域外保全に取り組む上野動物園の高橋さんらが参加しました。IBOではオガヒワの取り組みに加えて、ハトやコウモリ、海鳥の傷病鳥獣対応の情報整理から、地域に共生型デザインづくりに取り組んでいる事例などをお話しました。

今、世界的に絶滅危惧種保全では、域内・域外が密に連携・連動し、順応的 かつスピーディーに保全をすすめる One Plan Approach https://www.cpsg.org/our-work/our-approach/one-plan-approach という考え方・進め方が、広まっています。この、One Plan Approach を実現するは、「行政・の縦割り」、「官と民」、「中央と地域」などを越境した協働の実現が必要に思います。また、研究者の立場で考えると、各学会や専門分野を超えて集まることも大切です。打ち上げでは、ボーダレスな集まりの継続を誓い、乾杯しました。

9月中旬に札幌で開催された日本鳥学会で、2020年、2025年に開催された行動計画づくりワークショップの参加メンバーが自由集会を開催し、現状や様々な取り組みを報告しました。IBOからも、この春から開始した独自の域外保全の取り組みなどを紹介するとともに、アカガシラカラスバトで実践、実感してきた、生息地保全、域外保全(飼育繁殖)、地域のとりくみが越境し、協働してはじめて、絶滅危惧種を回復させることが出来る、というお話をしました。また、小笠原から失ってしまったかもしれないオガサワラシジミのこともお話しました。さまざまな自然・生物系の学会で、多くの絶滅危惧種の研究が行われています。しかし、現場で絶滅の危機に対峙して、我が事としてこれに取り組んでいる人や、保全の実像を身をもって知る人は決して多くないと感じます。そんな中で、40名近くが参加してくださったことは嬉しいことでもあり、また、過去にアカガシラカラスバトやアホウドリなどの保全で小笠原に関わってきた研究者や、かつての行政官が集ってくれたことも心強いことでした。

日本鳥学会2025 自由集会 オガサワラカワラヒワ絶滅阻止限界点への挑戦

川口大朗(Islands care)、南波興之(日林協)、鈴木 創(i-Bo)&高橋幸裕(上野動)、川上和人(森林総研)