2013年

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現在『ねこ待合所』滞在ネコは母島捕獲ネコが8頭。東京への搬送を待っていた5頭の黒ネコに、12月3日から始まった母島石門で捕獲されたネコ3頭も全て黒ネコで、『黒ネコ待合所』になっています。捕獲時サイズも1Kgから4Kg台、尻尾の長さもまちまちで頚・胸・腹部に少しだけ白い毛が混じっていたり、顔つき性格もそれぞれに個性があります。

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11月21日母島石門でアカガシラカラスバトの捕食死体が東京都レンジャーによって発見されました。死体は巣立ち直前か直後の幼鳥と判断され、この周辺を繁殖場に利用している別の個体が襲われる危険があることを受け、林野庁主催の緊急ネコ連絡会議が開催されました。母島関係者と父島をSkypeで繋ぎ、週明け12月2日から石門での緊急ノネコ捕獲を行うことが決定されました。母島では父島のようにノネコ捕獲部隊が編成されておらず、環境省・林野庁・東京都・NPO法人所属の有志が交代で作業にあたることになりました。

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母島父島合わせて6日間のどうぶつ診療が終了しました。今年の受診頭数は、ネコ67頭(受診率73%)、イヌ61頭(受診率70%)でした。健康診断をはじめ、日常ケアや疾病に関するアドバイス、犬のしつけやネコ飼育環境に関するアドバイス等が行われました。また診察以外にも、昨年に引き続き次世代育成事業の一環として、母島小学校、父島小中学校の児童生徒を対象に「動物ふれあい教室」、「家畜と野生動物」をテーマに講演会が行われました。
今年もどうぶつ派遣診療の開催にあたり、多くの企業から医療機器・医薬品の無償貸与や提供がありました。ご協力ありがとうございました。

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今年で6回目となる『どうぶつ派遣診療』*が母島14.15日、父島17-20日の日程で行われました。
この事業は、小笠原諸島における希少野生動物保護対策として東京都獣医師会の協力によって行われているもので、飼いネコの適正飼養を推進することを主な目的として取り組んでいます。今回は、受付・待合ホールにポスターコーナーを設け、事業説明や今夏のあかぽっぽの出現状況、集落内で起こった事故とその対策などを、診察に来た飼い主さんにお話をしました。小笠原村からもペットの飼養に関するお願いが説明され、出来あがったばかりの「アカガシラカラスバトの棲む島で」というタイトルの本(発行:小笠原自然文化研究所)を配布しました。
(*主催:小笠原村、協力:小笠原ネコに関する連絡会議、OPO、299会)

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今シーズンの『あかぽっぽの日の集い』を小笠原村返還45周年事業の一環として、東京動物園協会と小笠原村と共催し、母島では7日に、父島では9日に開催しました。
シンポジウム「小笠原に生きる動物たちの今」と題し、母島では多摩動物公園と現地シジミの会からオガサワラシジミの状況を、アカガシラカラスバトに関しては上野動物園から「動物園でのあかぽっぽニュース」、IBOから「島に棲むあかぽっぽの未来」として、あかぽっぽの近況と課題を提案する講演が行われました。また父島では第1部は井の頭自然文化園・葛西臨海水族園・多摩動物公園から外来生物・ユウゼン・オガサワラシジミに関する講演、第2部では母島同様、上野動物園とIBOからの報告と多摩動物公園から「ハトを守るための生物工学」として遺伝子解析についての講演が行われ、その後参加者全員で「これからのあかぽっぽの保護活動」について自由討論が行われました。父島母島合わせて150名の参加があり、今年も島民のみなさんとあかぽっぽの現状と未来について一緒に考える時間となりました。


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