2022年8月

Picture

行動制限がなくなった2022年の夏。昨年はオンライン開催でしたが、今年は現地小笠原で筑波大学大学院生の「自然遺産演習」を行うことができました。今回は19名の学生が参加、猛暑とコロナを配慮し小笠原世界遺産センターで講義を行いました。ネコプロジェクトは17年におよび事業の経過を1時間の講義の中に収めるのは難しくなってきています。事前に『小笠原が救った鳥 アカガシラカラスバトと海を越えた777匹のネコ』を読んで参加している学生もいて、多様な質問がありました。

Picture

― 小笠原ネコを引き受けていただいた里親さんから、新しい生活の様子が届きましたのでご紹介します ―

島ネコNo.1093【銀太ちゃん】(父島釣浜出身)

我が家に銀太が来てくれてから5か月。ねこまちでレゴシとしてかわいがっていただいたグレーの猫ちゃんです。被毛がところどころ銀色に輝く男の子で、我が家では銀ちゃんと呼んでいます。銀太は当初からとても人懐こく、1週間で抱っこもさせてくれるようになり、夜はいつも一緒に寝ています。元ノネコとは思えないくらいの寂しがり屋で、お留守番が大の苦手!おしゃべりが上手で、家族の会話にもニャーではなく、ウンウン!と人間のように参加してくれます。銀太をお迎えする前、我が家では悲しい出来事があったのですが、銀太は私たちの心の傷をみるみる癒してくれました。銀太をお迎えしたことに対し感謝状を贈っていただきましたが、感謝したいのはこちらの方です!ねこまちの皆様、捕獲に携わってくださった方々、おがさわら丸の皆様、銀太のノネコ時代を見守ってくださった小笠原の皆様、我が家と銀太の縁を結んでくださった動物病院の皆様、本当にありがとうございました。これからも銀太をずっと大切にします。

Picture

先日ねこまちに愛知県半田市に住む小学4年生の男の子から贈り物が届きました。中にはたくさんのキャットフードとお手紙が入っていました。そのお手紙を紹介します。

…小笠原でねこと鳥のために働いている人たちへ…

初めまして。ぼくは愛知県に住んでいる小学4年生です。ぼくは「野鳥もネコもすくいたい!」という本を読みました。ぼくは鳥もネコも大すきなので、何かできることはないかなと思いました。できればネコの里親になりたいと思ったけど、家にはすごくかわいくておくびょうなおばあちゃんネコがいるので、里親にはなれませんでした。ねこまち合所や船でもネコちゃん達のご飯が必要だから、キャットフードを送ろうと考えました。ほかくできるネコちゃんの年れいは様々なので、年れいに制限のないキャットフードを選んで自分のおこづかいで買いました。おやつのチャオチュールは家のネコ(ちこ)も食べているので、これを選びました。ネコちゃんのために使ってください。ネコも鳥も守るプロジェクトなんてすごいと思ったので、これからもおうえんしています。

夏の暑さとネコ捕獲が停滞気味で活気がなかったプロジェクトスタッフも小さな応援者から元気をもらいました。

*『野鳥もネコもすくいたい!』2011年7月発行 高橋うらら著 学研教育出版