2018年

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島名;かなみちゃん(左)と寄り添うKIRYUくん(右)

東京都あきる野市にある秋川どうぶつ病院から、嬉しい便りが届きました。引き受けていただいたネコKIRYUくんが元気で過ごしているという連絡でした。父島南袋沢で昨年9月に捕獲されたKIRYUくんは、ねこまちに来て2-3週目頃からたくさん水を飲んで排尿が多くなり、動物対処室で糖尿病と診断されました。インスリン治療を3ヶ月続け寛解しましたが、この間KIRYUくんの今後について、関係者で何度も話し合いを行いました。飼養日数が200日を超え、お付き合いが最も長いネコとなりましたが、秋川どうぶつ病院で引き受けていただけることが決まり、4月2日に搬送されました。ビビりだけど甘えん坊な性格のKIRYUくん、おがさわら丸の中では与えた餌も食べなかったようで心配していましたが、どうぶつ病院ではスタッフみんなに好かれ、体調を崩すことなく元気に過ごし、去勢手術も無事終わったということでした。KIRYUくん、良かったね…。

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今年も母島南崎半島部にカツオドリが5-6羽飛来してきているのを現地スタッフが確認しました。2005年ノネコによって壊滅的な状況に追い込まれた海鳥繁殖地でしたが、2014年から5年連続となりました。また2月には、営巣地に設置しているセンサーカメラにオーストンウミツバメが写っているのが確認されています。ノネコ被害が始まる前に確認されていた別の海鳥も戻ってきているようです。

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先月31日、旅行で来島中の観光客の方からねこまちに連絡が入りました。「以前から、近いうちに地元の保護団体を訪れて保護猫の譲渡を相談したいと考えていました。小笠原でも本土に送っていることを知り、この機会に、もしご縁があれば、と思っています。」早速、夕方ねこまちに来ていただき、滞在ネコたちと面会をしました。その中で気に入ってもらえたのが、No.781右の口の上にあるほくろ模様がチャーミングな暁斗くんでした。毎日仲良しネコのだいちくんと元気に遊んで過ごしていましたが、今日父島を出港したおがさわら丸に乗って東京へ向かいました。まずは里親さんの自宅に近い動物病院へ行って、体調のチェックをしてもらう予定です。暁斗くん、幸せな生活が待ってるよ…。

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搬送にご協力いただく、おがさわら丸スタッフのみなさま

今日父島を出港したおがさわら丸にも2頭のネコが乗船し、東京の動物病院へ向かいました。小笠原から東京へ引っ越ししたネコは、これで700頭となりました。長期にわたり東京への搬送に無償でご協力いただく小笠原海運のみなさま、ネコ引き受けにご協力いただいている(公社)東京都獣医師会に所属する動物病院のみなさま、新たに家族として迎え入れてくださった飼い主のみなさまに心より感謝いたします。

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2016年夏に描いたネコタイル絵と一緒に…

2016年8月、小学5年生だった東京都杉並区に住む女の子が、小笠原のネコ事業について書かれた本『野鳥もネコもすくいたい!』を読んで、ねこまちの仕事に興味を持ち、夏休みの自由研究にしたいと、ねこまちを訪れ勉強していきました。あれから1年半…、今春小学校を卒業、再び春休みを利用して小笠原に遊びに来たと、ねこまちに立ち寄ってくれました。ちょっぴり大人になっていて、「私はネコが好きなんです!」と、短い時間でしたが飼養室を見学して話をすることができました。嬉しい再会となりました。