2020年11月

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(左)えとちゃん (右)しをんちゃん

― 小笠原ネコを引き受けていただいた里親さんから、新しい生活の様子が届きましたのでご紹介します ―

島ネコNo.991【えとちゃん】(母島南崎出身)

昨年末、No.923の「しをん」の里親になりました。「しをん」が保護された母島の乳房山をどうしても訪ねてみたくて、今年9月、母島まで行ってきました。そこで運命の出会いがありました。「しをん」を保護して頂いた方にもお会いでき、その日、南崎で保護されたという「えと」を見せてもらったのです。

改めて翌日、「ねこ待ち」で再会すると、黒猫で、人懐っこさも「しをん」とそっくりでした。すごく悩みましたが、「えと」の里親になることを決めました。最初は二人が喧嘩ばかりでしたが、動物病院の先生に「小笠原の猫は大丈夫。猫を信じてあげて。」と励まされ、見守る中で徐々に溝がなくなり、今では二人で仲良く遊んでいます。次はぜひ、「えと」の保護された南崎を訪ねてみたいと思っています。

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(左)タクト(右)まなと

現在ねこまちには2匹のオスネコが滞在しています。母島捕獲の「タクト」と父島捕獲の「まなと」です。どちらも3Kgを超えるノネコにしては大きいサイズです。ねこまちではこのサイズのネコの馴化は、あまり刺激せずネコが受け入れてくれるのをじっくり待っています。タクトは警戒心が強く、ねこまちにやって来たばかりの頃は、シャー!と突進しながらの激しい威嚇がみられました。飼養期間が1ヶ月を過ぎた今は威嚇もほとんどみられなくなり、なでなでにも長時間応じるようになりましたが、ノネコのプライドは捨てておらず、ゴロゴロと喉を鳴らすことはありません。これに対し まなとは、ビックリするほど甘えん坊で、飼養開始から4日目には人を受け入れるようになりました。センサーカメラの写真から生後8-9ヶ月程度の個体であることが判明しましたが、とにかく人が大好きで、スリスリ…スリスリ…擦り寄ってきて、顔を近づけてきたり、膝に乗ったり…と甘えてきます。対照的な2匹で楽しくお世話をしてきましたが、明日出港するおがさわら丸で動物病院に行くことになりました。ちょっと寂しくなります…。

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母島小学校5年生の校外学習が南崎で行われました。子供達は、今日の現地体験学習の前にネコプロジェクトについて2時間のレクチャーを受けて、活動について理解を深めています。学校を出発する頃はまだ小雨模様でしたが途中から雨もあがり、南崎の海鳥保護フェンス内に入って、海鳥繁殖地を観察しました。今秋巣立ったカツオドリは2羽。足環を付けたカツオドリも見ることが出来ました。帰り路「自分たちが出来る事を…」と海岸清掃も行いました。

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今年8月、小学3年生の島っ子が自由研究のため体験学習にやってきました。夏休みが終わり学習発表会が行われましたが、今年はコロナウイルスの関係で一般公開はされませんでした。先日、頑張った自由研究を是非見て欲しい!と、作品を持ってねこまちを訪ねてくれました。【ネコの体のひみつ、ねこまちのひみつ】というタイトルで、ネコの体の特徴やその役割、ねこまちで学んだ仕事内容がスケッチブックいっぱいに良くまとめられていました。

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昨年10月の台風で建物の屋根や外壁が壊れ、展示が出来ないままになっていましたが、10月に修理が完了。島内のみなさんにお願いしていた搬送ネコのタイル絵も新たに50枚が完成し、1年ぶりに展示を再開しました。