2010年

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父島ではサークル活動のひとつとして毎月1回、幼児から小学校低学年を対象にした“おはなし会”が開かれています。今月は主にクリスマスをテーマにした絵本の読み聞かせが行われましたが、その中のひとつとして、小笠原のおはなし「島ネコ マイケルの大引っ越し」の紙芝居が読まれました。大きな紙芝居とマイケルになりきったナレーションに小さな子供たちも最後まで静かに聞き入っていました。このお話から子供たちはどんなことを感じてくれたのでしょうか・・・。

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センサーカメラに写った親子ネコ

山域ネコ捕獲範囲拡大に伴い今年1月からは山中に捕獲カゴを仕掛けるだけでなく、センサーカメラを設置し、ネコの動向をチェックしながら捕獲作業を行っています。同時にアカガシラカラスバトの出現確立が高い場所にもセンサーカメラを設置し、ハトの動向やネコの出現もチェックしていますが、このネコカメラとハトカメラを合わせ現在山中には80台を超えるセンサーカメラを設置し、捕獲に臨んでいます。
カメラ設置をはじめた当初から南袋沢エリアのおよそ500mの範囲内に毎月のようにキジトラ白の毛色をしたネコが写っていました。このネコはカメラの前をただ通り過ぎるだけでなく、時に大きなネズミを銜えていたり、子ネコを連れて歩いていたり、また子ネコとじゃれているような仕草が写っていたりと、山で暮らすネコの様子をいろいろ教えてくれた個体だったのです。1年間追い続けていたネコが7日ようやく捕まりましたが、捕獲時の体重は1.85Kgと出産子育てをしていたネコにしては小柄で、山で暮らすネコの厳しさを改めて窺い知ることができました。
島名『ひみこ』と名付けたこのネコは本日父島を出港したおがさわら丸で東京に向かいましたが、東京搬送と前後するように、南袋沢に水生生物の調査で入った研究者からアカガシラカラスバトの目撃情報が届きました。これまでこの地域でのハトの目撃情報はほとんどなく、嬉しい報告となりました。

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小笠原の稀少な野生動物とペットとの共生を実現させるために行われた『第3回 小笠原動物派遣診療』(小笠原村事業、協力:ネコ連、飼い主の会、299の会)が無事終了しました。父島、母島の犬猫あわせて140頭以上に対して、診察、避妊去勢手術や、この春の村の条例改正で義務化されたマイクロチップの挿入などが行われ、希少な野生動物の保全にとっておおきな前進になりました。また夜間行われた懇談会では「犬のしつけ」と「ネコの飼い方‐栄養学と健康‐」について獣医師さんからお話があり、飼い主さんだけでなく一般参加もあわせ50名を超える方が聴講されました。健康チェック、懇談会、また診察の合間には犬のしつけの個人レッスンを受けられた飼い主さんもおり、ペットや飼い主さんにとって大変有意義な時間にもなりました。ご協力いただきました東京都獣医師会の派遣団のみなさま、本当にありがとうございました。

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2日間の母島診療を終え、会場を扇浦交流センターに移し父島での診療が始まりました。今回の派遣診療でも多くの医療機器や医薬品の無償貸与・提供を受けて行われています。
富士フィルムメディカル(株)、フクダエム・イー工業(株)、アコマ医科工業(株)、(株)共同酸素、(株)トップ ブロードケア事業部、(株)キリカン洋行、ムナテックス(株)、日本光電東京(株)、日本全薬工業(株)、ファイザー(株)、森久保薬品(株)、ノバルティス アニマルヘルス(株)、DSファーマアニマルヘルス(株)、野澤先生
皆様ご協力ありがとうございます。

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小笠原ネコ事業の集落対策のひとつ『動物派遣診療』が東京都獣医師会の協力と各種医療機器メーカー、製薬会社の協賛を受けて母島から始まりました。3年目となるこの事業には毎年ご参加いただいている先生も多く、即席診療所にも戸惑うことなく順調に診察が行われました。


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