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おがさわら丸で東京へ搬送されるミケコ

今年7月、世界自然遺産登録評価のためにIUCN視察団が来島したのと前後し、いくつかのマスコミ取材がありました。その中のひとつ、日本経済新聞でも電子版のライフ面「ほっとニュースphoto」でノネコ事業が紹介されました。
http://www.nikkei.com/life/
このトップページに登場する三毛猫は、関係者にとってはちょっと懐かしい…そして思い出深いネコです。2007年7月に母島で捕獲され、一時飼養する父島へ搬送中のははじま丸の船内(乗船時間2時間)で3匹の子ネコを産んだ島名「ミケコ」です。それからの数日間は、子育てネコを見守るという初めての経験にスタッフはてんやわんやだったようですが…。3年の月日が過ぎ、島を離れたネコが幸せに暮らしている姿を知り、あらためて東京都獣医師会の先生方や多くの里親さんに感謝しました。

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来月15日から行われる『第3回 小笠原動物派遣診療』に向けて、ネコ飼養状況の確認と派遣診療開催案内のために各家庭に訪問調査を行っています。
私たちが目指す【飼い主のいないネコをなくし、ペットと野生動物が共生できる島】は、山域の野生化したネコだけを捕獲していても実現しません。集落域のネコを適正に飼養し、これ以上飼い主のいないネコを増やさない心がけや取り組みが必要となります。
ペットネコの調査と並行して、集落の餌やりネコやノラネコの調査もはじめました。ノラネコ情報がありましたら、IBOまたは小笠原村総務課企画政策室までご連絡ください。

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官民共同チーム〔小笠原ネコに関する連絡会議〕が取り組む、ネコ対策事業についての住民説明会が18日19:00より地域福祉センターで行われました。今春より山域全体に捕獲範囲を拡大した父島での成果とアカガシラカラスバトの保全状況、また集落域のネコ対策強化のために4月より改正された『飼い猫適正飼養条例』についての説明が行われました。
また、集落対策のひとつとして東京都獣医師会の協力を得て行われる『第3回 小笠原動物派遣診療』の予約受付が今日から始まりました。

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24日午後から25日未明にかけて、台風12号が小笠原近海を通過していきました。ほぼ直撃コースをたどる台風の襲来に備え、3日前から養生がはじまりました。山中のネコ捕獲カゴは強風に飛ばされないように、たたんで近くの木に結び付け、「ねこまち」のネコたちは、高潮による水害を避けるために避難しました。
この台風による島内の被害は少なく、ネコたちも25日朝には「ねこまち」に戻り、いつもと変わらない様子で過ごしています。ネコ捕獲隊の活動も今日から再開!山中のチェックとネコ捕獲カゴの設置を行いました。母島南崎のフェンスも被害なしとの報告が届きました。

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9月17日から20日にかけて、岐阜大学にて『第16回野生生物保護学会・日本哺乳類学会』が開催されました。10月に愛知県で行われるCOP10を踏まえ、生物多様性保全の重要性を社会へアピールすることをねらいとして、今年は2つの学会が合同開催されました。
この学会に研究員の佐々木が「小笠原諸島父島山域におけるイエネコの生息状況」という演題でポスター発表を行いました。アカガシラカラスバト保全のために行われているネコ排除事業において、捕獲とともに行われている糞によるネコの分布と、センサーカメラによるエリア毎の出現頻度の調査結果を紹介しました。会場では、ヤマネコの生態を調べている研究者や奄美大島や沖縄本島でマングース対策に取り組む人達とも交流し、小笠原でのネコ捕獲に生かせる情報交換もできたようです。
またこの学会には、鈴木も「オガサワラオオコウモリの生息状況と絶滅回避のための課題」という演題でポスター発表を行いました。