山域ネコ捕獲範囲拡大に伴い今年1月からは山中に捕獲カゴを仕掛けるだけでなく、センサーカメラを設置し、ネコの動向をチェックしながら捕獲作業を行っています。同時にアカガシラカラスバトの出現確立が高い場所にもセンサーカメラを設置し、ハトの動向やネコの出現もチェックしていますが、このネコカメラとハトカメラを合わせ現在山中には80台を超えるセンサーカメラを設置し、捕獲に臨んでいます。
カメラ設置をはじめた当初から南袋沢エリアのおよそ500mの範囲内に毎月のようにキジトラ白の毛色をしたネコが写っていました。このネコはカメラの前をただ通り過ぎるだけでなく、時に大きなネズミを銜えていたり、子ネコを連れて歩いていたり、また子ネコとじゃれているような仕草が写っていたりと、山で暮らすネコの様子をいろいろ教えてくれた個体だったのです。1年間追い続けていたネコが7日ようやく捕まりましたが、捕獲時の体重は1.85Kgと出産子育てをしていたネコにしては小柄で、山で暮らすネコの厳しさを改めて窺い知ることができました。
島名『ひみこ』と名付けたこのネコは本日父島を出港したおがさわら丸で東京に向かいましたが、東京搬送と前後するように、南袋沢に水生生物の調査で入った研究者からアカガシラカラスバトの目撃情報が届きました。これまでこの地域でのハトの目撃情報はほとんどなく、嬉しい報告となりました。