最新情報

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上;3-4時間おきにねこまちに集まりミルク哺乳
下;左からケンケン・タンタン・トントン

11月19日夕方、ねこまちで3年ぶりに出産がありました。お母さんネコの美鈴ちゃんは出産経験があり、出産直後から甲斐甲斐しく面倒をみていて子育ては順調にいくかと思われましたが、出産から3日目の夕方、授乳やグルーミングで呼吸状態が悪化しているのが観察されました。一晩様子をみましたが状態の改善はなく、やむなく美鈴ちゃんは肺炎疑いで入院治療とし、子ネコ3匹のお世話を引き受けることになりました。さらに3匹のうちの黒ネコ;タンタンの成長は、2日目から兄弟に遅れをとっていて気がかりな状態でした。24時間体制3-4時間おきのミルク哺乳をひとりで担うことは困難で、急遽関係者に声をかけてミルクサポートチームを作り、日中から夜のはじめの哺乳を、それぞれの隙間時間で応援してもらい子ネコ育てを行いました。子ネコもスタッフもシリンジ哺乳に慣れるのに少し時間がかかり、哺乳量、温度管理、便秘…悩みながらの子ネコ育てが1週間続きましたが、プロのもとで育ててもらうのが最良と判断し、東京都獣医師会の協力を得て子ネコ3匹は30日父島出港便で動物病院に搬送しました。船内でも乗り合わせたスタッフや友人に応援してもらい24時間体制でミルク哺乳を続け、3匹元気に多摩市の動物病院に到着することができました。

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勤労感謝の日の祝日11月23日(木)上野恩賜公園にて「2023動物感謝デー in JAPAN “World Veterinary Day”」が開催されます。小笠原ネコプロジェクトも東京都獣医師会ブース内でポスター展示を行います。「あかぽっぽ」や「おがじろう」が会場でお待ちしていますので、皆さま是非ご参加ください。

催事名:2023動物感謝デー in JAPAN “World Veterinary Day”

テーマ:「動物と人の健康は一つ。そして、それは地球の願い」

日時:2023年11月23日(祝木) 10:00-16:00 *雨天決行

会場:上野恩賜公園

主催:公益社団法人 日本獣医師会

https://doubutsukansha.jp/2023/
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母島小学校5年生は毎年総合的な学習の時間の中で、南崎の校外学習を行なっています。今年も「母島の自然を守る」取り組みを学ぶため、マイケル絵本を使った事前学習を行い、9日にスタッフからレクチャーを受けました。校外学習は1日かけて行われ、まずは北進線で朝捕獲されたノネコを見学し、南崎ロータリーでカゴ罠とセンサーカメラの説明を受けてから南崎海鳥繁殖地へ向かいました。途中で保全対象種であるアカガシラカラスバトに遭遇、南崎の海鳥保護柵では、春から夏にかけて度々侵入された黒ネコとその対応策について説明を聞きました。海鳥営巣地見学では、カツオドリの若鳥を目撃したり、オナガミズナギドリの録音した鳴き声を聴いたりしながら夜の営巣地に思いを馳せてみました。盛りだくさんの体験学習となりましたが、子供達は故郷母島の自然保護活動にどんな思いを抱いたでしょうか?

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― 小笠原ネコを引き受けていただいた飼い主さんから、新しい生活の様子が届きましたのでご紹介します ―

島ネコNo.1167【アキちゃん】(父島長谷出身)

始めはかくれんぼ状態で息子と私でよく探していました。一部屋で自由にさせていたけど、よくこんなに隠れる所があるもんだと感心させられました。今は部屋に入ると、ベーベーと泣き「なんで一人にさせるの?」って感じです。なにしろ、やんちゃで甘えん坊につきます。下の階にはボーダコリー「ノンタ」が居るので何回か会ってはいるけど、今のところ2階だけですが慣れたようです。皆さんの自然に対しての思いに頭がさがります。私も11月で77才になりましたが、近ければお手伝いしたかった。自然も動物も大好きです。アキちゃんの為にあと20年生きようと決めましたよ。早くノンタと仲良くなってくれることを願いつつお便りしました。

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有川美紀子さん作、絵は父島在住の織田和恵さんの『ネコがくれたしあわせの約束』という本があかね書房より出版されました。有川さんは2018年に『小笠原が救った鳥』を出版し、絶滅寸前であったアカガシラカラスバトがネコ対策によって回復していく過程を描きましたが、今回はその児童書版という位置づけで、フィクションの読み物となっています。単行本、対象は小学校高学年から、定価:1430円(本体1300円+税)。

〜〜ネコの雑誌の表紙をかざり、多彩な芸と愛嬌で人気者になったプップ。小笠原の保護ネコ第一号であり、山の暴れん坊から動物病院の人気者になった伝説のマイケルなど、小笠原で野生化したノネコたちの保護活動とハートフルなストーリーを通じて、命の大切さを伝えます。小笠原で実際にあった自然保護とネコの保護活動を背景に、自分たちにできる未来の作り方と人間の責任を、希望をこめて力強くえがいた感動物語〜〜