最新情報

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アカガシラカラスバトの普及啓発の目的で毎年Tシャツを作製し、盆踊りの夜店で販売しています。今年は小笠原の森をイメージし、固有の動植物とあかぽっぽが描かれたデザインを背中にプリントしました。「これ何?」って聞かれることが多いですが、右下のタコヅルの上にいる“もこっ”とした塊はヒナです。
Tシャツの売り上げは、アカガシラカラスバト保全活動費として使用しています。

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— 小笠原ネコを引き受けていただいた里親さんから、新しい生活の様子が届きましたのでご紹介します —
*島ネコNo.502(母島猪熊谷出身)【くうちゃん】
初めての猫との生活は驚きいっぱいで、動きが速い、どこでも上る、引っ掻く、噛む、最初足や腕は傷だらけでした。わんこも始めはビビッていましたが、そのうち向かって行く様になり、今は一日激しいバトルの後は、二人仲良く昼寝する…を繰り返しています。二人だけで留守番することも多いのですが、さてその間どうしているのか?帰ると必ず二人揃ってドア迄喜んで迎えに来てくれます。とにかく二人共、食べる事が大好きなので、くうのごはんまだ?のニャアニャア攻撃とふたり揃ってのエサの用意は大変です。隙あらば互いのエサを狙うので「だめだめ〜!」と息つく暇がありません。そんな訳で毎日にぎやかに過ごしています。

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今日の電話の声は、意外と冷静でした。「タビ(通称)だと思います。特徴が一致しています。」「でも小さいです。」
2011年3月にセンサーカメラではじめて撮影され、以後、南袋沢をテリトリーに生息。2014年春に4匹、秋に2匹、今年も数日前に2匹の子ネコと一緒にいる姿が撮影された、難捕獲ネコがようやく捕まりました。4年4カ月、センサーカメラの撮影枚数は120枚にもおよんでいます。年2回の出産・子育てのためか、体重は1.95Kgと小柄で毛艶も悪く、白い毛の部分も土色に汚れていましたが、山中で捕獲を確認した隊員が近づいた時は、猛烈に威嚇し、カゴごと数十センチ動いたという野性味あふれる母ネコでした。
この日は、同じ南袋沢エリアで1.17Kgの子ネコも捕獲されました。もしかしたら子供かもしれません…。

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母ネコ「ぶちこ」と6匹の子ネコを狙い、捕獲カゴをさらに増やして仕掛けを続けていましたが、そのエリアとは別の場所に行っていた隊員から電話が入りました。「今日のは背負った感じがかなり重いです…」
ねこまちにやってきたのは、3.1Kg、肉づき毛艶の良い灰白のオスネコでした。写真照合で2014年秋生まれ、まもなく1歳、撮影履歴から北は旭山、南は高山・千尋とかなり広範囲(直線距離で約5Km)に動き回っていたことが分かりました。ネコの成長の速さ、行動能力、繁殖能力を改めて思い知らされています。
父島では、2013年ネコの捕獲が6頭に止まり低密度化まで追い込みましたが、その後子ネコの姿が度々撮影され、捕獲数は増加に転じています。1年に2世代更新されるなか、可能な限り個体識別し、家系図を作ってネコを追っています。多くの個体は、1年以内に捕獲出来ていますが、取り残しがあり、優秀な母ネコとともに繁殖群となっています。

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父島の山中には120台を超えるセンサーカメラが設置されています。毎月月末にデータを回収してチェックするカメラの他に、捕獲カゴ周辺に設置し、ネコの動きを観察するカメラがあります。捕獲稼働中のカゴカメラは毎日チェックしますが、昨夜撮影された写真の中に衝撃的な動画がありました。どっしりと座る母ネコの近くで、子ネコがなんと6匹も戯れていたのです。
この三毛の母ネコは、左側に黒斑があることから通称「ぶちこ」と呼んで動きを追っているネコですが、昨年11月に子ネコ5匹を連れている姿が写真に写っていました。その時も衝撃が走りましたが…、1年で11匹もの子供を生み育てていることが分かったのです。2012年9月まだ子ネコの面影が残る姿で撮影されているので、今年3歳、人間換算年齢でも女盛り。なんとか捕獲できることを願っています。