見送りはいつも寂しい・・・
小笠原の山中で捕獲されたネコたちが『ねこまち』で過ごすのは、短くて5日、船の都合や台風の影響などで長いと1ヶ月を超えることもあります。ノネコたちにとっては『ねこまち』にやってきたときからペットとしての新しい生活がはじまります。馴化訓練は、東京の動物病院に行ってから行われるのですが、『ねこまち』滞在中の短い間にも少しずつ変化を見せはじめます。小さなネコは環境への適応も早く、ケージから出して抱くことができるようになることもあります。また警戒や威嚇が激しいネコも、数日間エサをあげていると容認してくれているな・・と感じる瞬間があります。そんな小さな変化を楽しみながら日々世話をしているのですが、東京への搬送日は寂しさがこみあげます。ようやく『ねこまち』に慣れた頃、25時間以上の船での移動になります。搬送用キャリーに移ったネコたちの表情は再びこわばり、声をかけるたびに涙があふれることもあります。小さなネコや体調が悪かったネコ、よく懐いてくれたネコ・・・東京に到着するまでは心配が続きます。