最新情報

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写真提供;塩田友紀さん

ネコ対策が進み、集落周辺にアカガシラカラスバト(通称;あかぽっぽ)が姿を見せるようになったのは2012年からです。毎年この時期になると集落内での目撃が多くなりますが、最近では父島集落内に位置する大神山公園でも繁殖が確認されるようになりました。今年も5月20日頃から、奥村地区や宮之浜地区で早朝複数のあかぽっぽが目撃されています。近年山域でのネコ生息数は、繁殖に捕獲が追いつかず増加傾向にありますが、守っていきたいアカガシラカラスバトのこのような光景を見ることができるようになったことは大変嬉しく思います。

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― 小笠原ネコを引き受けていただいた里親さんから、新しい生活の様子が届きましたのでご紹介します ―
島ネコNo.781【エイトくん】(父島夜明山出身)
エイトがわが家へ来て1週間がたちました。初日は隠れていましたが、翌日には遊び始め、3日目には甘えてくれるようになりました。名前を呼ぶと返事をして、来てくれます。甘えん坊で、赤ちゃんのようです。とってもかわいいです。子猫ではないし、クールに距離を保つのかな、と思っていましたが、予想が外れて嬉しいです。エイトが幸せに過ごせるように、そして私たち家族はエイトに楽しませてもらって、これからずっと一緒に暮らしていきます。
ねこまちのスタッフのみなさま、動物病院の青木先生、ありがとうございました。

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小笠原ネコプロジェクトの10年にわたる取り組みの記録がまとめられた本『小笠原が救った鳥 アカガシラカラスバトと海を越えた777匹のネコ』 有川美紀子[著] が緑風出版より発行されました。
http://www.ryokufu.com/isbn978-4-8461-1806-8n.html
【内容】生息数は小笠原全体で40羽程度とみられていたアカガシラカラスバト。この国指定天然記念物で絶滅危惧種の美しい鳥は、人間が持ち込んで野生化したノネコなどによって絶滅の淵に追い込まれていた。そのことを知った小笠原の野生動物研究者らが起ち上がり、住民、獣医師、行政そして国を巻き込んだ保護活動を推し進め、絶滅の危機から救おうとする物語。(2018.4)
インターネットで販売していますので、是非読んでみてください。

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島名;かなみちゃん(左)と寄り添うKIRYUくん(右)

東京都あきる野市にある秋川どうぶつ病院から、嬉しい便りが届きました。引き受けていただいたネコKIRYUくんが元気で過ごしているという連絡でした。父島南袋沢で昨年9月に捕獲されたKIRYUくんは、ねこまちに来て2-3週目頃からたくさん水を飲んで排尿が多くなり、動物対処室で糖尿病と診断されました。インスリン治療を3ヶ月続け寛解しましたが、この間KIRYUくんの今後について、関係者で何度も話し合いを行いました。飼養日数が200日を超え、お付き合いが最も長いネコとなりましたが、秋川どうぶつ病院で引き受けていただけることが決まり、4月2日に搬送されました。ビビりだけど甘えん坊な性格のKIRYUくん、おがさわら丸の中では与えた餌も食べなかったようで心配していましたが、どうぶつ病院ではスタッフみんなに好かれ、体調を崩すことなく元気に過ごし、去勢手術も無事終わったということでした。KIRYUくん、良かったね…。

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今年も母島南崎半島部にカツオドリが5-6羽飛来してきているのを現地スタッフが確認しました。2005年ノネコによって壊滅的な状況に追い込まれた海鳥繁殖地でしたが、2014年から5年連続となりました。また2月には、営巣地に設置しているセンサーカメラにオーストンウミツバメが写っているのが確認されています。ノネコ被害が始まる前に確認されていた別の海鳥も戻ってきているようです。