鳥見情報

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火山列島からの使者でご紹介したクロウミツバメ。珍しい日本固有の海鳥です。
洋上の分布は広いものの、これまで繁殖地は火山列島からしか見つかっていません。火山列島海域に行くと、まっさきに船の後ろにつく海鳥です。ヒラヒラと蝶々のようにトリッキーに舞い踊ります。

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夏羽は、陽射しに映えるライオン・カラー!!

内地は猛暑?! それに引き替え、いつまでも寒い小笠原・・・
まだまだイソヒヨドリやメジロのヒナ声が聴こえますね。
でも、暦通りに衣替えをしている鳥たちもいます。
もう目にした方も多いかも・・・そう、よくグラウンドにいますよね!
「白鷺」と一括りにされる白色サギの中では小柄な「アマサギ」です。
日本国内では夏鳥とされますが、小笠原では通年見られます。
図鑑ではバッタやカエル、ハエなども食べるとされていますが、小笠原では何を食べているのでしょうか?十分採餌できているようで、これまで衰弱で保護されたことはありません!(交通事故のみ)。

*似たサイズの「コサギ」は、脚の先に黄色いブーツを履いているのですぐ判ります。さらに、よく見ると後頭部からピヨンと飾り羽根が出ています。

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白く輝く姿からは、想像できない愛らしいダミ声で歌います

聟島列島へ調査に行きました。むむっ、海上を飛びまわる白く大きい鳥が・・・アジサシのような体つき・・・・・・近づいてくると、印象的な赤く伸びる尾が! 火山列島まで行かないと会えないアカオネッタイチョウ! 夏のお年玉の気分になりましたが、同時に西之島のことも心配になりました。あの噴火の中で、旧島がジリジリ包囲されています。なんとか海鳥たちの繁殖地や、へばりついて頑張っている植生が残ってほしいのですが。

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写真は12月21日に父島八瀬川で撮影されたもの。
コハクだと思うが・・・遠くでイマイチ不明瞭。
(by Maruyama)

今年も、残すところあと 十数時間となりました。父島は雲が厚く、強い風も吹いています。当研究所にとって2012年は「オガサワラヒメミズナギドリ年」となりました。このコーナーでリアルタイムに紹介していた積年の謎の鳥。2012年に新しい和名の海鳥として、鳥類目録にのりました。よくぞ絶滅しないで生き延びたものです。しかし、年の瀬のせいか・・・歳のせいか・・・考えてしまいす。小笠原の海も島々も、空も、他の生きもの達も、この小さな海鳥のこと、ずっと昔から知っていたはずだ・・と。2012年に彼らに名前をつけた。人間が描く・・? 認識する地球儀に、ようやく彼らの存在を記した。そのことの意味をしばし考えてしまうのです。現在、小笠原の島々で、オガサワラヒメミズナギドリ調査を展開中です。また、来年、このコーナーでも新しい情報を提供できるようにがんばります。
話しはかわりますが、12月にハクチョウの目撃例がありました。父島八瀬川付近です。今年は、11月頃から低気圧が強く、また12月に入ったら・・寒い寒い! 大陸からの寒気が張り出す冬になりそうです。そんな猛烈な寒さに見廻れた冬には、きまって南の島に場違いな珍客が姿を現します。ハクチョウはその後、どうなったのでしょうか。どなたか目撃しましたら、ぜひ情報をお寄せ下さい。あ、ハクチョウを見つけても絶対に餌はやらないようにね! 年末年始の寒波がすぎたら・・・湾内にカモメ類が!?  なんてならないと良いのですが。
今年もお世話になりました。来年もよろしくお願いしたします。

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小笠原の色彩の中で
夏羽もみてみたい!レンカク

珍しい鳥の情報がはいりました。レンカクです。南西諸島以外ではなかなか見ることができない鳥で、小笠原も過去の記録を調べ中です。このレンカク君、11月初旬に父島の港付近にウロウロしていたようです。今年は、本当に珍しい鳥が良く来ます。つい昨日はアオバズクでビックリしたばかり。このような年って確かにあるのです。

写真&情報を頂いたモチヅキミチヨさん、サカタチアキさん、イトウチエさんどうもありがとうございました。
phot by CHIAKI SAKATA