レスキュー

昨年、珍鳥としてご紹介したサンカノゴイ。小笠原初記録の可能性と載せましたが、その後、情報を頂きまして、1978年の母島における確認が初記録でありことが分かりました。当時、島に滞在中であった学生さんが、倉田洋二氏(当時、小笠原水産センター所長)とともに、島内でガリ版印刷したローカル配布物の中に、この貴重な記録がありました。(情報を頂いた延島さん、ありがとうございます)。なお、その後も1度、父島で千葉勇人さんらにより観察されており、小笠原での目撃記録は、これで3例目となりました。この書き込みをしばらく掲示した後、直接サンカノゴイの記事を書き直そうと思います。

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毎年見られるシメ

2006年11月末には、シメがやってきました。残念ながら落鳥してしまいましたが、ほぼ毎年冬に見られるこの鳥は、きまって絶滅してしまったオガサワラマシコの幻を一瞬だけ見せてくれます。もしも、オガサワラマシコが生きていたら、その後の外来植物の繁茂によって、大きく変わった林相とともに、もしかしたら嘴の形状に分化が見られていたかもしれない!?、などなど・・・・イメージがないと普段はなかなか空想さえできないことも、でっかい嘴で夢見させてくれました。

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3羽そろって前浜で放鳥。記録的台風年にうまれ、
逞しく生き抜いた鳥たち。もう迷わないで海へ帰れ。

育雛期に2つの大型台風の襲来をうけた今年、オナガミズナギドリの巣立ち鳥の保護は例年より遅くまで続きました綿毛フサフサの鳥が、12月も半ばをすぎても相次いで保護され、親鳥が餌をとれずに育雛期間が長引いた可能性が考えられました。

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カラフルな嘴 ?小笠原では珍しい ?
人なっこい「カモメ」 ?でも、気性は荒い。

今年も来ました冬の使者ウミネコです。朝の浜辺で立てないところを保護されました。外傷はなく、休養、保温、補液ですぐに回復。海へ戻りました。寒波の厳しい年には、数十羽が飛来することもあります。今年の冬はどうなるやら。

Thanks PAPAYA

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お祭りの朝に、連絡をうけると集落地の路上に見慣れない大きなサギ。なんとそれは息絶え絶えのサンカノゴイでした。大きな外傷はないものの、まさに激痩せ。いったい何があって、ここ小笠原までたどり着いたのでしょうか。恐らくはたどり着くだけで精一杯。残念ながら事務所へ搬送してまもなく死亡しました。先のアカアシシギ以上の大珍客と言えるでしょう。恐らくは小笠原初記録だと思われます(現在、調べ中)。つくづく自然は不思議です。

Thanks Choさん、観光のお二人