レスキュー

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保護された当時のメジロのヒナ

8月に入りました。今、小笠原は陸鳥の巣立ち期を迎えています。今年は5〜6月にもメジロなどの巣立ちヒナが見られました。6月の梅雨を挟むように2度の繁殖があったのかもしれません。
今日の写真は先日母島の道路工事で親鳥が事故に巻き込まれたメジロのヒナです。保護時には、まだ羽毛はなく、頭、目、くちばしだけが大きい御覧のような姿でした。この2羽は当研究所で飼養依頼を受け2週間程度の父島リハビリ(足に不具合がありました)を行い、自然放鳥への目途がたった8月初旬に無事「ははじま丸」で母島に里帰りしました。現在ふるさとで最終野生復帰訓練中!?です。
◆道ばたなどに落ちている鳥の巣(使用済み)を見つけたら当研究所までご連絡下さい。レスキューに役立ちます!

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成長したメジロのヒナ

メジロのつづき。生まれたてのヒナは、毛もなくて「ホントにこれが鳥?」と言いたくなる姿ですが、やがて身体の羽毛や翼となる羽根が伸びてきて、数日で誰が見てもヒナに変身します。でも、メジロのトレードマークの「目の回りの白」が表れるのは最後の最後、尾羽が伸びて、すっかり鳥らしくなってからのこと。写真は前回に紹介したメジロで、すっかりメジロらしく成長し、上手に水浴びもした後の写真です。
この時期、メジロやヒヨドリなどの巣立ちヒナが、巣を離れあちこちを危なっかしく歩き回っています。しかし、かならずどこかに親鳥がいますから、こんな鳥を見つけても、そっとしておきましよう。もし、道路など危険がある場合は、近くの安全な木の枝などに留まらせて立ち去るとGOODです。
★現在、小笠原群島において繁殖している陸鳥は、ハハジマメグロ、オガサワラノスリ、アカガシラカラスバト、オガサワラカワラヒワ、オガサワラヒヨドリ、イソヒヨドリ、トラツグミ、モズ、ハシナガウグイス、イオウジマメジロの10種です。

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アナドリ

春から夏にかけて、父島、母島などで目にする海鳥で、前回ご紹介したオナガミズナギドリについで不時着等が多いのはアナドリです。アナドリはミズナギドリ目ミズナギドリ科の海鳥で、体長26-28cm、翼長68-73cm程度と小さな鳥です。文字通り陸上に穴を掘って営巣します。父島周辺では南島などで繁殖が確認されています。海上では優雅なグライダー飛行を見せるオナガミズナギドリと異なり、小刻みな身の軽さを感じさせる飛行術を見せてくれます。類似種としては、ほぼ同じ大きさで同じ色合いのオーストンウミツバメ(ウミツバメ類ウミツバメ科)がいます。くさび型のアナドリの尾と異なり、燕尾型に深く切れ込んだ尾が特徴で、飛翔時もより軽く、こちらはハラッ・ハラッとトリッキーな動きを見せてくれます。

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父島で夜間激突により死亡した個体

オナガミズギドリについで小笠原諸島で目にすることの多いミズナギドリです。体長は30cm、翼を広げると70cm程度とオナガミズナギドリより二回り小型です。冬から初夏にかけて海上で良く目撃され、特に初春から初夏にかけては、父島や母島に夜間不時着することもあります。翼の上面には不明瞭なM字模様、翼下面は白く翼角から内側に斜めの太い切れ込み線が入り目立ちます。気性が激しく人にも細長いクチバシで噛みつくオナガミズナギドリと正反対で、大変におとなしく恐がりですが、黒く太いゴツゴツしたクチバシをしています。過去の知見から小笠原諸島・硫黄列島で繁殖するとされていますが、近年の実態は不明です。

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オナガミズナギドリ

突然終わった「今日のナベヅル」でしたが、多くのメールなども頂き、島内外で小笠原の鳥に関心を寄せている方が大勢いることに、すこしビックリしました。そこで、相変わらずの気まぐれ不定期操業ですが、当研究所に持ち込まれた「小笠原の鳥たち」の情報を、時々このコーナーでご紹介していこうと思います。
今日は、春時期にはるか南から、小笠原にまで繁殖にやってくる海鳥「オナガミズナギドリ」です。夜、活発に活動し、光にあつまる性質があることから、父島、母島などに不時着することも多いのです。小笠原は繁殖地の北限にあたると考えられていますが、日本で繁殖するオナガミズナギドリに関しては詳しい生態などは、明らかにされていません。


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