その他

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満月は、いろいろと野生動物の夜の行動について発想を豊かにしてくれます。見えるというこは、視覚に頼る人にとって、想像する上で大きいことなのだ、とも思います。光を得て闇を想像する。闇の中で、光を感じる。そんな夜でした。

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クサトベラ、モンパノキは彼らの餌木になっていた

孵化して半年頃まで、まだ幼羽が多いアカガシラカラスバトは、発色が悪く、頭も赤くありません。この夏には「あれ、赤くないねぇ」という声もチラホラ。
島の子どもはよく見ていて「クロポッポ」と呼び始めました。そう、この夏話題になったアカガシラカラスバトは、調べてみると、そのほとんどが今年産まれの若鳥でした。それともう一つ、初夏には「アカガシラカラスバトが集落に出た、人里に降りた」という声がきかれました。街中のガジュマルに飛来した、畑の果実の種子を食べに来た、というわけです。たしかに最初はそうでした。
しかし、ガジュマルの種子がなくなっても、彼らは出現したのです。はりついて観察をつづけると、何種類もの在来の海岸林植物の種子や、芽を食べていることがわかってきました。バラバラにおもえた出現各所の共通項が、急速に見えはじめました。クロポッポたちは、海岸林やその分布域に出てきていたのです。

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この夏の主役は、まだ十分に
発色していない若鳥たちだった

2012年の夏は、アカガシラカラスバトの絶滅回避を考える上で、エポックとなりました。本コーナーや「ねこ待ち通信」にあるように、絶滅危惧種のハトたちが、何羽も、そして連続して出現したのです。実はごく少数の個体が、夏に集落や畑に出る現象は10年前から観察されていました。しかし、あまりにも数が少なすぎて、出現の傾向を分析するまでには至らなかったのです。それでも少なくとも父島では、ここ3〜4年、確実に夏の情報は増えていて、それがこの夏で花開きつつある・・・そんな様相です。観ることの出来なかった絶滅危惧鳥を観ることができる、これは素晴らしいことです。この夏、沢山の島民が自分の目で、幻のハトを確かめることができました。嬉しかったのは、お母さんと子ども、お父さんと子ども、おばあちゃんと孫、子ども同士などなどで、しゃがんで静かにハト観(ハトミ)を楽しむ姿が見られたことです。その日の夕ご飯では、アカポッポが話題になったに違いありません。(つづく)

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木陰で憩う若鳥3羽

この夏、アカガシラカラスバトが父島に出現しています。6月末からチラホラ目撃情報がありました。これは、例年通りのこと。しかし、今年はどんどん増えて、ずんずん続いて・・・真夏の強い日射しの元、情報は増えるばかり。ガジュマルや畑の作物(捨て物)に姿を見せる例年のパターンから、大きくはみ出し、それらの対象がなくなっても・・・台風が、2,3通過しても、それでもやっぱり、出続けております。大きな特徴は、集落、畑含めて、標高の低い場所での出現が多いこと。山奥で鳴き声が聞かれる冬とは様相が異なるのです。このコーナも気がつけば10年以上続けてきましたが、再三ご紹介していきた人の活動域におけるレスキュー事例、ついにはアカガシラでおこることのないように祈るばかり・・・・。しかし、そればかりではどうにもならんので、連日モニターし、さらに危険をみつけ、さまざまな人達に相談をしながら対応を進めているところです。ハト情報、島のみなさまには、10年来お世話になっておりますが、レスキュー的救急連絡でなくても結構です。ドシドシIBOまでお寄せください。

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ブレイクばかりで失敬。ブレイクばかりをのせたくなる大忙しな事情がありまして・・・・おいおい、このコーナーでも紹介出来れば良いがなぁ・・・・
きれいな夕焼けでした。幻想的な。