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ビロウの花が来ました。もう安心。これで今シーズンのレモン防除は一区切りです。長い母島通いもお終い。あとは、月1回のセンサスに移行します。

レモンの花に来るオオコウモリを追い払っている時に、繰り返しチェックするのはビロウの花です。例年3月末に開花。ビロウが咲くとオオコウモリは一気にそちらに誘引されて行きます。また、ビロウが春を告げると、その後は次々、餌となる自然の花が咲き始め、オオコウモリは、畑に固執せず、あちこち飛び回るようになります。まるで、タケノコのような花茎は確実に盛り上がってきたけれど、まだ、遠いなぁ。

明るくライトアップした畑。2月中旬〜4月上旬に、母島で実施しているレモン畑の花に飛来するオオコウモリの追い払いの風景です。オガサワラオオコウモリは、固有種としての価値だけでなく、花粉媒介や種子散布を担う、小笠原の固有森林の維持存続になくてはならない存在です。しかし、コウモリは作物と山の産物の区別をしないために、摂食される栽培種をコウモリから守ることが必要です。特に、山の餌が不足気味になる晩冬から初春にかけて、コウモリは畑に来やすくなり、特にレモンなど柑橘類の花が採餌対象になってしまいます。 はじまりは、レモン農家さん1人と自分の個人的な試行錯誤でしたが、なんとか」実効性のある追い払いの形が見えてきたところで、農家さん、母島農協、村役場、関係行政機関などの緊急スクラムに移行、2年目からは、村のバックアップを得て、農協さん、農家さんの作業としてリスタートしました。IBO担当も冬〜初春の3分の2を母島に住み込みながら協働しています。

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さまざまな島民の方々の協力を得て、無事に今シーズンのオナガミズナギドリ巣立ち終了を確認しました。「オナガミズナギドリが無事巣立ったら、小笠原のクリスマス到来!!」のクリスマスツリー点灯式も実施され、沢山の人で賑わいました。今シーズンは、巣立ちピークに新月と悪天候が重なる悪条件もあり、父島ではひさびさの30羽越えとなりました。9割が無事に海へ戻りましたが、1羽は死亡。1羽は約20日間となるリハビリが続いています。コロナ禍でお休みしていた「海鳥レスキュー講習会(主催:小笠原支庁)」も云年ぶりに開催され、島内の公官庁にも、光に対する関心が再び高まっている手応えを感じています。ウミガメ、星空もあって、光害への意識がもともと強く、かつ、すでに多くの実践がなされていた、知られざる光先進地・小笠原で、これまでの良き実績が、これからのフォーマットとなることを願っています。
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