2003年

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ガーコ(9/2撮影)

ガーコの成長に紹介が間に合わず、この撮影日は9月2日です。前回「ガーコ9」から2日後の撮影です。真っ白なヒナ(風切りのみ黒)で保護されたのが8月6日。あれから一ヶ月かからずに、ほとんど白い綿毛は抜け落ちて、巣立ちへの準備の必要性を感じさせる姿になりました。首部の成鳥羽の成長がやや遅いものの、全身褐色、ぐっとスリムになってなんだか、「ウミウ」のようです。南島のカツオドリ巣立ちは例年9月下旬〜10・11月まで続きます。わがガーコの順調な成長具合を見ると、もっとも早い巣立ち組・9月下旬とほぼ同じペースになりそうです。

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私ののど見える?

繁殖中の親鳥は、ヒナへの給餌で大忙しです。父島周辺での最大の繁殖地は南島です。繁殖期に餌とりのために、親鳥がどれくらいの範囲を飛び回るのかはまだわかっていません。しかし、南島、父島の周辺で、ごくふつうにカツオドリのダイビングを見ることができるので、意外に近場で充分な餌が採れるのかもしれません。なるほど、この時期の小笠原の海には、イワシ類(ミズン)や、トビウオ類、そしてムロアジ(クサヤムロ)が、大群となって溢れています。カツオドリのヒナは通常親鳥から口移しで餌をもらいます。親は飲み込んできた魚をそのまま、逆流させてヒナに与えます。最近このコーナーの主人公となってしまっているガーコは、人の手から魚をもらいます。動画をお見せできないのが残念ですが、びっくりするような丸飲みの早業です。その際、威力を発揮するのは、この巨大なのど。がばっと大きく開いたかと思うと、どんな魚も、そのまま丸飲み! 膨らんだのどで、しばらく魚の形がわかるときもあります。また、汗がかけない(汗腺がない)暑さ対策として、この大きなのどを広げて、おまけにブルブル振るわせて、放熱するなんて、技もあります。でも、写真はただの寝起き、大あくびのガーコでした。

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「死んだ!?」

死んだ! ガーコがやってきてから、何度そう思った、というより叫んだことか。彼らはほんとうにびっくりするくらい脱力して眠ることがあります。繁殖地の調査でも、ごくまれに(こちらが風下の崖上にいるときなど)、人にまったく気付かずに、翼も首も足もみな投げ出して眠りこけるカツオドリを見ることがあります。でも、たいてい鳥が先に気づきますから、この「あられもない姿」を見ることは、まれです。この写真は、首を後方にたたみ、羽の中に器用に突っ込んだ「いわゆる鳥の眠るポーズ」で寝始めたはずが・・・・次第に翼が開き、首も垂れ始めたところです。写真にはとれませんが、やがてこのまま、首は地面に横たえてクチバシは半開き、両翼とも完全に投げ出されて、もうどう見ても死んでいる! としか思えない状態にまで至ります。人が知っている動物の姿は、ほんとうに「少し」だけなのですね。

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その翌日のガーコ

ガーコ6の翌日の撮影! 1日しかちがわないのにお腹がぐんと黒っぽくなりました。クチバシもすらっと伸びてきて「大人の風貌」になりつつあります。あたりには、風にのってフワフ舞い上がっていく白い綿毛がチラホラ。

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羽ばたきをするガーコ

風を感じるとどんどん「羽ばたき!」するようになりました。風に誘われるのも、そのはず! ところどころに白い綿毛が残るものの、立派に羽が揃いつつあります。誰に教えられるわけでもなく、羽ばたきをはじめたガーコ。ヒナから若鳥への大変身ももう間近でしょう。