2006年

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孵化途中のイソヒヨドリ

数日前の午後、イソヒヨの雛が持ち込まれました。なんと孵化途中。山に近い小曲地区でなにかのハプニングがあった模様。まさに嘴の上の突起をつかって、卵殻を破っている最中でした。残念ながら3日目で死亡してしまいました。今まさに、イソヒヨドリやメジロ、トラツグミが繁殖真っ最中。おぼつかない巣立ち鳥もフラフラしています。ヨチヨチ歩きに見えるヒナでも、たいがい近くで親鳥が見守っています。どうしても、危険だな と思ったら、近くの木の枝にそっととまらせて、その場を離れましょう。少し長くなりますが、もうひとつイソヒヨ話。数日前には、誤って人家の水槽に落ちて気絶状態のイソヒヨが持ち込まれました。まだ給餌をうけている最中の雛鳥でしたが、気嚢に水を飲み込んだ様子もないものの、体温低下でショック状態でした。間接送風と保温によって、見事に立ち直り、意識がしっかりしてくると、「ここはどこだ」と暴れはじめました。すかさず、現場近くへ連れて行くと、すぐに親が飛んできて、さっと連れてきました。人が危険と認識するものと、野生の動物が認識する危険は、どうもだいぶ違うようなのです。

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八瀬川のほとりで アマサギ

5月も後半、今、父島にアマサギ、ササゴイ、ゴイサギ、アオサギなどのサギ類が見られています。特に、大きな河川のない父島では貴重な八瀬川では、河川敷の樹木に複数で留まるアマサギの姿を目にします。実は、小笠原で保護された場合に、もっとも復帰率が低いのがこのサギたちです。逆に、もっとも復帰率が良いのは小笠原に分布するミズナギドリたちなのです。これが不思議なことに日本本土の鳥獣保護センターなどの施設では、まるきり逆の傾向があるようです。小笠原ではサギ達は旅鳥、つまり衰弱はいわば行き倒れなのです。弱りに弱って島になんとかたどり着き、ダウンした時には、回復不能なほどに衰弱していることがほとんどです。でもミズナギ類は、強い飢餓耐性を持った鳥で、本来は多少の絶食ではびくともしません。時化と凪を繰り返す大海原が生活の場なのですから、

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フリゲートの名のごとく、
悠然と飛びすぎる。   

5月15日 「今おいで!」いつも鳥情報ではお世話になっているYUKARIさんから携帯に電話があったのは、雨続きのGWが開けて、ド快晴が5日も続いた5月15日の昼時でした。前々日に聟島列島のアホウドリ類調査から帰ったばかり私にも、その鳥の群を抜く翼開長、雄志は燦然と輝くものでした。父島二見漁港の上空をコングンカンドリの幼鳥と思われる(翌開長、白班より)怪鳥が、旋回を繰り返していました。その後、数日湾内に姿を見せて、コグンカンは足り去りました。

Thanks アイッパラ?号、トミヤンクン

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ムナグロ(左)、ツバメチドリ(中央)、キョウジョシギ(右)

5月5日 父島は奥村グランド。キョウジョシギに、ツバメチドリに、ムナグロにと。さらに写真はありませんが、アオサギ、アマサギなんかも姿を見せていました。ムナグロも、キョジョも夏羽にかわる真っ最中。けっこう個体によってバラバラでおもしろかったです。

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元気よく飛び立つオナガミズナギドリ

5月5日はこどもの日。久しぶりのまぶしいほどの青空で、父島でも「こども祭」なるものがお祭り広場で開催されたようです。さて、珍しく毎日更新していますが、そう、毎日やってくるのです。鳥が。大きな白壁のある施設に迷い込んだオナガミズナギドリ。幸いにも外傷もなく、昨日の夕方になりますが海面を力強く走って、戻っていきました。