最新情報

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母島小学校5年生は、毎年秋にネコ対策が最初に行われた南崎を訪れ、校外学習としてこの活動を学んでいます。今年の5年生は6月に社会科見学として父島ねこ待合所を訪れており、小笠原の野生動物保全活動の概要とねこまちの機能をすでに学んでいました。今月14日、もう一度詳しくネコ対策に関するレクチャーを受け、今日南崎に行ってきました。交代でネコ捕獲カゴを背負う体験をし、海鳥繁殖地ではオナガミズナギドリのヒナを観察、さらに足環のついたカツオドリに遇うことができ、充実した学習になったようです。

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小笠原では、貴重な生態系とそこに生息する野生動物を守るために、既にルールのあるイヌやネコ以外のペットに関する「新しいルール」の検討が行われています。このルールに関し、村民とのはじめての意見交換の場として「人とペットと野生動物が共存する島づくりシンポジウム」が、母島では16日、父島では18日に開催されました。(公社)東京都獣医師会;高橋恒彦先生から「ペットを飼うということ」、神奈川大学法学部;諸坂佐利先生から「制度の必要性について~奄美の事例から」の講演を聞き、意見交換が行われました。

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11月5日日曜日、都立砧公園で(公社)東京都獣医師会世田谷支部・世田谷区主催のイベント「第36回世田谷動物フェスティバル」が開催され、小笠原からも参加しました。世田谷区は、大変多くの動物病院に小笠原ネコを引き受けていただいています。今回も東京都獣医師会のブースを一部お借りして、来園者に小笠原の活動と東京都獣医師会世田谷支部の協力を伝えました。ここでもゆるキャラ「あかぽっぽくん」は子供たちに大人気でした。

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右側が「さばくん」

― 小笠原ネコを引き受けていただいた里親さんから、新しい生活の様子が届きましたのでご紹介します ―
島ネコNo.740【さばくん】(父島躑躅山出身)
先日、動物病院で飼い猫「小夏」の末期ガンの告知を受け、泣いているトコに先生からポンと渡されました。目が鋭い、小さい…が第一印象でした。夜になると精神的に不安になりますが、今朝(10/23)の台風は風雨が怖いらしく、夜中は私のフリースの中で暫く過ごしておりました。毎日挨拶の様に威嚇しますが、1度も咬まれたり引っ掛かれたりしていません。優しい甘ったれな子なんだと思っています。足に怪我があるのでなるべく負担をかけない様に絨毯や低反発マットの上で遊ばせています。よく動いて、よく食べて、よく眠っています。
追伸:小笠原の皆さんの努力に負けない位の気持ちでさばくんの友達になろうと思います(^^)→飼い主にはなれません。私は教えてもらうばかりなんで。

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母島南崎では今年3羽のカツオドリのヒナが誕生していました。8月下旬の台風で残念ながら1羽のヒナが死んでしまいましたが、残りの2羽は、9月20日と10月11日に無事巣立ちを確認することが出来ました。また地中に穴を掘って営巣するオナガミズナギドリも12日の調査で、ここ数年で最も良い繁殖状況であることが分かりました。継続的なネコ対策によって、有人島母島南崎の海鳥繁殖地が復活維持できています。