最新情報

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2月22日は「猫と一緒に暮らせる幸せに感謝し、猫とともにこの喜びをかみしめる記念日を」という趣旨で1987年に制定された日本における猫の日です。「にゃん」「にゃん」「にゃん」の語呂合わせにちなんで決められたようです。
ねこ待合所のミッションは、【山で捕獲されたネコたちを安全に、そしてできるだけ元気な状態で東京の動物病院に届けること】です。捕獲された多くのネコが、はじめて出会う人間と環境に大変な恐怖を感じていますが、ストレスを最小限に抑えながら少しでも人に慣れてくれるように優しく接するよう心がけています。
ねこまちにやってきたネコは、最初に捕獲カゴの下から覗き込んでお尻を見て性別を確認します。飼養ケージに移すと、しばらくは奥で座り込み、じっーとこちらを警戒視して過ごしています。ケージの前に立つと、“シャー!シャー!”と激しく威嚇したり、ビビって立ち上がったり、固まって動かなくなってしまうネコもいます。サイズの小さなネコは、すぐからエサを食べることもありますが、野生味の強いネコは2-3日エサを口にしないこともあります。最初の変化は、給餌後すぐにエサを食べるようになることで現れます。警戒と食欲のバランスが逆転するようです。そのうち食後に毛づくろいするようになったり、前に出てきて室内の様子を眺めるようになってきます。“ごはんをくれる人”の認識ができるようになると、少しずつ威嚇が減って、そのうち肢を伸ばして横になったり、ねこじゃらしに反応するようになってきます。こういった変化は、3日・5日・1週間・10日・2週間というタイミングでみられ、ネコたちは、ねこまちで過ごす数日から数週間の間に、少しずつ警戒心を解き、人を受け入れてくれるようになっていきます。個体によっては、ほとんど警戒を緩めないネコや、反対に撫でることができるようになるネコもいて、性格や反応は千差万別。その変化を楽しみながら、体調を維持し、受け入れ先が決まったネコから東京に送り出しています。

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11日13時おがさわら丸に乗船

母島で捕獲された10頭目のネコが「ねこまち」にやってきたのは、おがさわら丸が出港した翌日5日の夕方でした。体重2.4Kgのメスネコでしたが、このネコも腹部がぽっこりと大きく妊娠が疑われました。次の父島出港便は11日、この間の1週間は”産れていないかな?”とヒヤヒヤしながら、朝「ねこまち」のドアを開ける毎日でした。
東京都獣医師会に優先搬送を依頼し、11日おがさわら丸に乗船しましたが、海上を発達中の低気圧が通過していて波が高く、翌12日の竹芝桟橋到着が19時30分と4時間も遅れる事態になりました。船の揺れが激しく、船内付添をしているスタッフは歩くこともままならず、ペットルームに行くことも大変だったようですが、幸い搬送中のネコは落ち着いた状態で過ごしエサも食べていたようです。夜遅い時間の到着に搬送と受け入れをしてくださったシー・アイ・シーならびに新宿動物病院のスタッフのみなさま、ありがとうございました。

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1月30日父島に到着したゆり丸  

母島でのノネコ捕獲は、父島のようにチームを組んで全域の捕獲にあたる体制がまだとれていません。今回の捕獲は先月16日から北部の西台・東台地域、25日から南部の南崎地域で集中捕獲が行われました。母島には本格的なネコ一時飼養施設がないため、父島−母島間の定期船の運航に合わせて、捕獲当日または翌日には父島に搬送しています。この時期、ははじま丸も定期点検に入っていたため、代船:ゆり丸がノネコを父島まで運んでくれました。今回の捕獲で10頭のネコが「ねこまち」にやってきました。

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おがさわら丸乗船中のネコ

父島の山域ではノネコの生息状況が低密度となっているため、新年3日から捕獲隊が稼働していますがネコ捕獲には至らず、今年最初に「ねこまち」にやってきたのは17日に母島で捕獲されたキジトラネコでした。体重2.8kg。ぱっと見ただけでもお腹が大きく、腹部側から観察しても乳房が目立っていました。
これまでにも妊娠が疑われるネコは、できるだけ早めに動物病院への受け入れをお願いし東京へ搬送してきました。今回は定期船おがさわら丸が18日父島出港後に定期点検に入り、2月上旬まで運行がなくなることから、急遽、東京都獣医師会と小笠原海運に受け入れと搬送を依頼し、承諾していただきました。
「ねこまち」滞在時間は20時間足らず。船内でもケアができるよう飼養ケージのまま搬送しました。母島山中→父島ねこまち→東京竹芝桟橋→動物病院と、わずか3日間のうちに長距離の移動となりましたが、19日夕方、無事に新ゆりがおか動物病院に到着しました。そして昨夜19時過ぎ、小松泰史先生から「今、出産が始まりました…」と連絡がありました。

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『チルチンびと』は風土舎が発行する建築・住宅誌で、「住まいは生き方」をテーマにした情報を紹介している雑誌です。小笠原が世界自然遺産に登録されたことをきっかけに2011年7月発行の67号より「小笠原からの手紙」コーナーが設けられ、小笠原野生生物研究会代表の安井隆弥先生と当研究所の鈴木 創が小笠原の自然や生物・文化を紹介しています。これまでにシダ植物や海鳥・アカガシラカラスバトやオガサワラオオコウモリなどを紹介してきましたが、今年1月1日発行の78号には、「猫と鳥と島の話」としてノネコ事業を紹介しています。今号は活動がはじまるきっかけとなった母島南崎の海鳥死体発見から東京都獣医師会に相談するまでが書かれています。すでに次号の締め切りが迫り、事務所では2005年当時を振り返って、あの頃の気持ちや苦労を思い出したり、若かったスタッフやワイルドなノネコの写真に大騒ぎしながら、慌てて執筆しています。続編79号は3月11日に発売予定です。

〜本年も「ねこ待合所」をどうぞよろしくお願いいたします〜