幸せになってね…

昨年11月16日、誰が見ても妊娠中とわかる大きなお腹で捕獲カゴに入ったサビネコ;美鈴ちゃんが母島からやってきました。おがさわら丸出港日の捕獲で胎動も確認され、次のおがさわら丸での東京搬送は難しいと思い、3年ぶりのねこまちでの出産を覚悟しました。19日夕方3匹の子ネコを出産、甲斐甲斐しく面倒をみていて子育ては順調にいくかと思われましたが、出産から3日目、授乳やグルーミングで呼吸状態が悪化しているのが観察されました。一晩様子をみましたが状態の改善はなく、やむなく美鈴ちゃんは肺炎疑いで入院治療となり、子ネコ3匹のお世話はスタッフの手で行いました。10日間の入院で体調は改善しねこまちに戻りましたが、マンパワー不足ですでに子ネコたちは東京の動物病院に搬送していたため、親子再会…とはなりませんでした。初めから警戒心が薄めで、手で触れてのお世話が可能でしたが、退院後しばらくは刺激を避けて静養する日々を過ごしました。年が明けると撫で撫でや抱っこにも応じるようになり、最近は元気におもちゃで遊び、飼いネコのようにだいぶふっくらしてしまいました。長いお付き合いとなり心配することも多かったのですが、搬送先の動物病院がようやく決まり、今日出港のおがさわら丸に乗って東京に向かいました。淋しさもありますが、のんびり暮らせるお家を先生に探してもらって、幸せになってね…そんな気持ちで見送りました。