レスキュー

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追跡調査は1週間程度で終了。チラホラ目撃もあり、自活は
できているはず。あとは運と根性でしょうか。がんばれ!

母島にて、無事オガサワラノスリが放鳥されました。3月上旬の保護から、丸3ヶ月以上。小ケージ、飼養施設、仮設フライングケージの3段階をへて、左翼骨折とその後の、左右のアンバランスを克服。無事に母島へ帰りました。仮設ケージ内ではクマネズミの捕食も可能になっていましたが、施設的な限界で垂直方向の飛翔が、やや不十分なままの放鳥となりました。スタッフの献身とともに、父・母・島外多くの方々に大変にお世話になりました。/飼養&放鳥&追跡:東京都鳥獣保護員(父&母)、IBOスタッフ/主治医:天野洋祐先生/施設:小笠原支庁産業課、IBO12Thanks: 母島観光協会、母島小中学校、千葉夕佳さん、しまちゃん、トミヤンクン、すだっち、かねちゃん、ぶんちゃん、ただちさん、母島畜産指導所、ほか大勢の島の人達 /フライトアドバイス:齋藤慶輔先生

Special Thanks: 亜熱帯農業センター

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ミズナギドリ類の多くのは、1年に1羽しか子供を育てません。
そのかわり、10年、20年と長生きをして、世代をつなぎます。

前日に続き保護がありました。今度は、シロハラミズナギドリ。しかし、残念なことに即死状態でした。夜間活発に活動し、光に集まる習性を持つミズナギドリ類にとって「光」は魔物にもなりえます。大海原に浮かぶ小笠原。父島や母島の灯りは、夜の海にどう映るのでしょうか。共生 この言葉を実現していくためには、人間の創意工夫が必要だ、つくづくそう思います。

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宮之浜から元気に放鳥

オナガミズナギドリが保護されました。小笠原でもっともポピュラーな中型海鳥であるこの鳥は、3月頃より飛来をはじめ、5月も連休をすぎる頃には、大部分が到着し、繁殖活動を始めます。7月末には真っ白い綿毛につつまれたヒナが誕生し、11月末から12月にかけての巣立ち時期まで、長い長い子育てが続きます。今年もまた、小笠原に春を告げ、そして遠くない夏の到来を予感させるオナガミズナギドリがやってきました。

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また虹彩が黒色の若鳥。
成鳥は黄色に変わります。

3月上旬、母島でオガサワラノスリが保護されました。母島の鳥獣保護員さんから父島の保護員さんの元へやってきました。よくよく診ると左翼の内側付け根部分に開放骨折の痕、別のお仕事で島に来て頂いていた天野先生による往診が開始されました。骨折部分の矯正はせずに、テーピングによる固定での根気のいるケアが開始されました。下旬には小笠原支庁により設置された屋外ケージに移動させ、野生復帰を目指す一時飼養が開始されました。

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大晦日の夜。自然ガイドさんから電話がありました。「ナイトツアー中に不自然なオオコウモリを発見した。樹上で動けなくなっているのかもしれない。」大晦日の夜でしたので、IBO事務所には、ふだん野生鳥獣にかかわっているメンバーがガヤガヤ揃っておりました。さっそくみなで出動。現場では、トラベラーズツリーの分枝部分に、腕の根元を深く挟み込んで、グッタリしている亜成獣がおりました。4〜5mの高さがあり、通りがかりのガイドさんたちの協力も得て、なんとか救出に成功しました。挟まっていた腕は鬱血で腫れ上がり、逆関節状態でぶら下がっていたために、間接や筋の機能渉外が心配されました。保護個体は、衰弱も強く、3日間ほどは眠り続けました。ケアのかいもあり、1週間頃にはケージ内を動き回るようになりました。