2006年

Picture

腹からの写真

台風14号あとくらいから、父島湾内などで白いアジサシの目撃談が相次ぎました。「キョクアジアシでは?!」との話しもあり、回収時にはだいぶ興奮しましたが、今回の事例は目撃談を彷彿とさせるものの、(ただの とは言っては失礼)アジサシでした。でも この(ただ)アジサシの記録じたいが、小笠原では珍しいものです(現在、過去履歴調べ中)。また、なんせあの台風です。もっとちがうアジサシ類が迷い込んでもおかしくありません。目撃鳥は本物かもしれない。要注意です。

Thanks OWA

Picture

記録的な台風14号通過後に父島属島(海鳥調査時)で
見つかった、熱帯性大型海鳥コグンカンドリの死体
20060928撮影

お久しぶりです。1月以上開きました。いつも不定期更新ですいません。この間は記録的な台風14号と、連続して大きな被害をもたらした18号があり、海鳥、迷鳥の不時着も相次ぎました。山では木々が葉を飛ばし、実を飛ばして、野鳥やオオコウモリの餌不足の秋を迎えています。メモはとっていたのにHPへの更新が遅れました。これから少し日をさかのぼって、この間のレスキューを写真ラッシュでお伝えします。一挙更新でごめんなさい。

Picture

南島はじめ、付近の島々では、まだまだ子育て真っ最中。
はやくヒナのもとへ戻れ〜

今日、26日台風の暴風に巻き込まれたか、父島の自衛隊の基地内に不時着し、動けずにいるオナガミズナギドリが保護されました。父島で時々見かける暗色系もどきで、淡色個体よりやや褐色の部分が広いのですが、全体が褐色なわけではありません。怪我はなく、適度な補液と栄養補給ののち、無事放鳥しました。台風のさなか23日にも父島の集合住宅へ迷い込み、壁に激突したオナガミズナギドリが保護されましたが、こちらも翌24日に無事海へ帰りました。

Thanks 海上自衛隊父島分遣隊、SAYAMAfamily TOJIfamily

Picture

外来種代表のモクマオウ。大きな被害にも群を抜く
再生力で復活し、さらに在来種を圧迫してゆく。 

猛烈な台風14号が、9月22日から23日にかけて小笠原諸島を襲いました。915〜920hPaという、小笠原でも聞いたことがないような強さで、厳重な台風養生の上で、静かにこの台風の接近を迎えました。通過後3日たった今でも、島内は朝から台風の片づけ・・・片づけ・・・。一部の地域では、まだ電話、TV回線等に問題があるようですし、母島では主要都道が倒木の影響でまだ通行止めとなっています。いた場所、高さ、風の角度、住居の状況などにより、印象も異なるようですが、島で大多数の人が住む集合住宅に住む私の家は5F(最上階)の南向きの角部屋だったため、台風通過時には、雨戸が枠ごと抜けるか?というような暴風が、ドシン、ドーンと何度も叩きつけました。人命にかかわる事故等がなかったのがホントに良かったのですが、その爪痕は深く、当分の間、島は復旧作業に追われそうです。ちなみに、台風とかちあった おがさわら丸(前便)が欠航したため、すでに台風前より、島では生鮮食料品は底をついていました。野生の生物にとっても、特に陸鳥、陸獣にとっては深刻な餌不足によるサバイバルが始まりました。外来生物との競合、競争も、このような時こそ激化するものと思われます。住んでいる動物を含め、山全体が弱っています。次の台風が当分こないことを祈るばかりです。

Picture

ツバメは、今、父島、母島に結構いるようです。

ツバメ が運ばれてきました。父島の海岸で弱って動けないところを保護されました。
残念ながら、運ばれるまでに死亡。先日のセイタカシギに負けない? 激やせぶりで、最後の最後まで力を振り絞っていたのでしょう。雨や、風に、照りつける太陽、時にはこの間のような大きな台風。海を越える鳥たちの過酷な「渡り」には、危険がつきものです。