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すっくと立った姿

一時、4.6kgにまで達した体重の増加が止まりました。首はすっくりと伸びるようになり、後頸部のだるさもとれたようです。羽も背中で盛り上がり、翼力も徐々に復活してきているのでしょう。しかし、室内のしかもレスキュー用ではないゲージの中での一時飼育も26日目を迎えるにあたり、ストレスや、さまざまな病気などの心配も出てくる時期となりました。食欲も減退気味で、当初目標としていた5.0kgにはまだまだ及ばぬ状況ですが、これ以上の南の島(小笠原)での飼養はリスクも増してくるため、体力のあるうちに福島県鳥獣保護センターへ搬送することを決定しました。11日父島出航の「おがさわら丸」です。

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ただいま水浴び中

コハクチョウは体重が4.5kg近くになり、力も強く、威嚇も増して、順調な回復を見せています。
12月後半からは水浴びも解禁となりました。特に初めての水浴びの際には、生きる意欲と自分が水鳥であることを思い出したかのように、一心不乱に身体全体を水面に打ち付け、やがて汚れた尾羽からお腹、胸などを入念に入念に、器用に嘴を使いシゴクように洗っていました。

あけましておめでとうございます。
 小笠原は、ここ数年では一番ではないか? という穏やかで暖かなお正月を迎えました。昨年、「今日のナベヅル」に始まり、ガーコ(カツオドリ)騒動あり、メジロ、ヒヨドリの長期飼養あり、そしてオオコウモリの保護あり、常連のミズナギドリ類の保護あり、アカガシラサギで驚いたら、なんとコハクチョウまで登場! 当研究所の2003年の野生鳥獣保護件数は70件を越えました。昨年の最後の仕事は昨夜のそのコハクチョウの世話。そして、今年一番最初の仕事もコハクチョウのゲージの清掃&給餌でした。小笠原でナベヅルにコハクチョウとは、ちょっと複雑な気持ちですが、野生鳥獣救護のノウハウ蓄積の少ない小笠原では、今後の絶滅危惧種や在来種等の保護や保全のために、これらのデータや技術の蓄積が今必要なのです。さてさて、本年もよろしくお願いいたします。

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ゲージの散策

コハクチョウは、その後も、ずっと継続的に自力で立ち続けることが出来るようになりました。目線や首の動きは小刻みになって随分と鳥らしさが戻ってきました。徐々にですが、背中の翼の位置も高くなってきました。そして、25日にはなんとゲージの中を歩き回り、脱走さえねらっているようなそぶり。強制給餌は続いていますが、体調は確実に上向きのようです。、

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尾羽がないメジロ

ノラネコに尾羽を根ごと食いちぎられたメジロが運ばれてきました。バランスを失って反り返ってしまい、運び込まれたその日に死んでしまいました。
小笠原でのノラネコ問題はいろいろなことを考えさせられます。ネコ問題とは実は人の問題に他ならないと思います。人が居住する集落においては、責任と愛情をもったネコの飼養が必要ですし、そして山でのノラネコ化(捨て猫)は、なんとしても止めなくはなりません。ネコのためにも、他の動物のためにも、人のためにもです。