最新情報

Picture

立ち上がったコハクチョウ

衰弱して立てない状態で、14日に父島で保護されたコハクチョウが、18日に自力で立ち上がりました。体重はまだ4kg以下ですが、自ら羽づくろいをするなど、行動に大きな変化が見られました、体温も上昇。状態が上向きの証拠です。まだまだ強制給餌が続いていますが、明るい兆しが見えてきました。
【このコハクチョウの保護は、小笠原自然文化研究所が、福島県鳥獣保護センターの指導、島嶼保健所の御協力を得て。野生復帰(内地)を目標に取り組んでいます。東京都一時飼養依頼受】

Picture

ごらんの通り白い翼です。

父島八瀬川で、おそらく切れて捨てられていた釣り糸&ルアーに絡まったサギが持ち込まれました。これが、なんとアカガシラサギ。主に中国大陸で繁殖し、日本では熊本県のみで繁殖確認されている珍しいサギです。小笠原で見られているどのサギよりも小さく、背は黒褐色ながら羽が白いのが目だちます(現在、冬羽)。この個体は絡まった釣り糸をほどき八瀬川で放鳥しました。とても元気だったので、今なら、川沿いを探せば木の上などに留まるアカガシラサギを見ることができるかもしれません。

Picture

ただいま保護飼養中

保護した時コハクチョウの体重は4kgを割っており(平均体重6kg)、回復の見込みは定かではありませんでした。現在。野生動物の救護&野生復帰に豊富な実績を持つ福島県鳥獣保護センターの全面協力を受けて当研究所で保護飼養中です(東京都一時飼養依頼受)。運良く快方に向かい、峠を越すことが出来たら、このコーナーで改めてご紹介します(その日が来ますように!)。
12月10日には、沖縄県久米島でオオハクチョウが保護されており、父島のコハクチョウも先の大型台風の影響が考えられます。

Picture

小港園地にて

「立てない白鳥がいる」という連絡を受け、父島八瀬川沿いの小港園地でコハクチョウ(成鳥)を保護しました。おそらく12月11日頃より父島東側の海岸付近で目撃情報のあった個体で、当初交通事故も考えられましたが、怪我はなく目下栄養失調等による衰弱と考えられます。
HELP ME :コハクチョウのレスキューのため「古新聞 と ぼろ布」を毎日たくさん使います。ご提供頂ける方は小笠原自然文化研究所事務所(宮之浜道2-3779)まで、是非ご協力お願いします。

Picture

11月中旬より、しばらくのお休みでした。この間、レスキューがなかったのか?というとそうではありません。実はHPへのアップが出来ないくらいにレスキューがありすぎて、あぁ早く載せなくては・・・と思いつつ日が過ぎてしまいました。ごめんなさい。
さて、ようやく少し落ち着いてきたので、ボツボツと過ぎたことではありますが。ご紹介させて頂きます。
まずは、なんといってもオナガミズナギドリです。カツオドリの次に、と言って良いほど小笠原ではポピュラーな海鳥ですが、秋から冬へと移行するこの季節は、丁度この鳥の巣立ち期にあたります。そして、巣立った鳥の多くが、なぜか父島や母島の集落に不時着するのです。おそらくは人が住む島の人工照明に寄せられて迷い込むのであろうと考えられます。強い風がないと、地面からは容易に飛び立つことが出来ないミズナギドリたちは、たとえ不時着時に怪我がなくとも、放置するとノラネコや車にやられてしまうことが多く、積極的な保護・一時保管が必要です。
さて、暖かい日が続いた今年の巣立ちですが、天候の急変した11月19日の晩より始まりました。11月30日までに当研究所でレスキューしたオナガミズナギドリの数は17羽。今年の巣立ちピークはこのように11月後半でした。