最新情報

ねこ待ち通信でもお伝えしておりますが、明後日20日(日)、東京大学農学部一条ホールにて、東京都獣医師会主催による小笠原シンポジウムが開催されます。2005年にはじまり今に続く、小笠原の野生動物を守るための山域ネコの捕獲。そして、前代未聞の東京への搬送受け入れ。文字通り、官民の垣根をこえて、地域もこえて、立場もこえて広がった協働の輪によって、絶滅の淵にあるアカガシラカラスバトたちの未来が支えられています。このコーナーで、小笠原の野生鳥獣にご興味をお持ちのみなさまは、ぜひぜひ、当日足をお運びください。興味深く、また深い講演だけでなく、当日はロビーでも多数のポスター展示や、小笠原物産のご紹介もいたします。島からスタッフもやってきます。ぜひ、真冬の東京で、熱い小笠原に会いにきてください!!12東大 農学部 一条ホール(東大前駅=地下鉄 南北線)1213時から17時「いのちつながれ小笠原」12http://www.tvma.or.jp/contents/wildanimal/

Picture

Picture

戻る前に、翼を力強くバサバザ。
ウォーミングアップのオナガミズナギドリ。
ほとんど日焼けしていない羽色 グレーが鮮やか。

ご無沙汰してしまいました。11月後半より、今年もオナガミズナギドリの巣立ちシーズンを迎えました。年により、集中型、バラケ型など変化がありますが、今年はややバラケており、かつ、時期も後ろに遅れ気味のようです。さて、このオナガミズナギドリ、過去の巣立ち鳥の不時着事例の解析と、父島列島最大の繁殖地となっている南島における約10年間の調査から、かなり絞り込んだ、巣立ちの予測が出来るようになりました。くわえて、これまでの不時着鳥の回収内容から、保護にもっとも有効なのは、飛来直後、つまり夜のうちに積極的に回収して翌日放鳥する のが一番であることもわかってきました。
このようなことからIBOでは、数年前より繁殖地で十分な準備が出来ていること(=ほとんどの雛鳥において、巣立に十分なサイズ、部位の成長が見られること)、過去の不時着回収の経験値からの気象予測、この両者の組み合わせから、「いよいよ今夜から巣立ち=夜間不時着が始まるかもしれない!」というオナガミズナギドリ警報!?を島内に流し、夜間パトロールも実施する(誘引効果の高いと思われる人工照明を重点的にする)を開始しました。これにより15年前までは、ふつうにみられた 朝の交通事故や、犬ネコに襲撃された死体の回収が激減してきました。
以前も書きましたが、無人島の調査経験から、巣立ち直後の不時着というのは、ごくふつうの出来事だと思われます(朝までに、みな海岸から去って行きます。もしかしたら、巣立ち鳥の学習に必要である可能性すらあるかもしれません)。 ところが、父島や母島では人間活動による人工照明があり、これにより、光に集まる習性を持つミズナギドリの誘引効果が更に高まり、かつ不時着後は、ネコ、交通事故の危険にさらされるわけです。自然の摂理とは、呼べない有人島特有の人為影響。たとえば、地球や生き物に優しい時代といいますが、日進月歩の省エネルギーの大光量ライトでも、海鳥に優しいわけではなさそうです。この時期の、省光量化や、海鳥巣立ち警報、夜間回収(海鳥探しWALK週間なんかも楽しいかもしれない)などが、 海鳥たちの大繁殖地とともに暮らす小笠原の知恵として、暮らしの中に根付いてほしいものです。

Picture

連日です。町中からHELPの電話。小さな父島、町はだいたい海のすぐそば。到着すると、右翼付近を大きく負傷したムナグロが道の上に倒れ込んでいました。出血が激しく、反応のとてもはやい小笠原のアリ達がすでに列をつくっていました。右翼つけね付近は、複数箇所に傷があり、右脇腹にはネコと思われる爪で押さえ込まれた痕跡がありました。主に集落地域で回収される傷病鳥獣のうち、約10%程度がネコの襲撃によるものです。傷からばい菌が入ったり、爪が背中から急所に届いていたりと、保護された場合にも、その後、野生復帰できたケースは、ほとんどありません。このムナグロも残念ならが死んでしまいました。さて、かつて、奥村や洲崎に大きな干潟あった時代、そこには今からは想像もできない程の、旅鳥たちが訪れていたはずです。そして、そこでは限定的ながら循環的な生物のつながり、物質のうけわたしがあったのではないかと、想像されます。今では訪れる鳥たちの数は減り、代替的に奥村グランドや自衛隊グランドが使われて、ネコとの遭遇率も自然とあがっているのでは? そう空想する事があります。今朝のムナグロが確かにいた証は、今となっては回収箱に残った血痕と、少し抜けた羽毛と、フンの跡。訪れていた沢山旅鳥達のフンの行方は・・・・。あっという間に動かなくなってしまったムナグロを手に、考えさせられた朝でした。

Thanks Monde san

Picture

1日に保護されたアナドリ。海へ戻っていきました。小笠原は大きくまとまった雲がかかり、けっこうな雨が続いています。今日は、ひさしぶりの気がする晴れ間。長持ちしない予報になっていますが・・・さて、どうなりますか。夏繁殖のアナドリの巣立ちまっ盛り。小笠原のおそい夏も、ようやく過ぎていきます。

Thanks Tomoko_san Sea-Tac